男女混成14人の躍動を見守るOG「私の役目」 未知数の取り組みも…変わらぬ情熱
「BsGravity」連載…第15回はレジェンドOG「CHAL」
オリックスの球団公式ダンス&ヴォーカルユニットは結成11年目を迎える。今季は新たな“挑戦”をスタートさせ、「BsGravity(ビーズグラビティ)」として躍動。メンバーは「BsGirls」9人と「BsGuys」5人の男女混成14人でスタジアムを熱く沸かせた。第15回はレジェンドOGで、今は後輩たちを温かく見守る「CHAL」こと松元唯香さんに話を聞いた。
新しい挑戦に、話を弾ませた。「いろんな意見がある中で、生まれ変わるためには、BsGirlsよりもパワーアップして、ハイレベルなパフォーマンスをすることが鍵なのかなと思っていました。私自身が(球団公式ダンス&ヴォーカルユニットの)担当になったのが昨年末くらいからでした。ちょうど、BsGravityに変わるタイミングでしたね」。温和な表情で、未来を描いた。
CHALさんは「BsGirls」が発足した2014年から活動を続け、2016年にリーダーに就任した。自身の卒業を発表した2021年には、チームが悲願の25年ぶりリーグ優勝を果たした。在籍は8年間。その後は球団職員となり、後進の育成に力を注いでいる。
「BsGravity1年目の今季は、オーディションからしっかり見させて頂きました。BsGirlsもBsGuysも分け隔てなく、多くのファンの方に応援していただいているなという実感があります。楽曲制作の点でも(ダンスの)振り付けの先生とも話す機会が多くあったり、テーマ設定をしっかり考えたり。チームになって、私も一緒に活動させていただいているので、Guysの見せ所やGirlsへの切り替えなど、相談しながら前に進んでいます」
「まさか、今のような将来になるとは自分自身も考えてなかったですね」
男女混成ユニットに生まれ変わった今季。「最初はやっぱり未知でした。全員が未知の中で、魅力を引き出そうと一生懸命でしたね」と振り返る。「Guysが加入したこともあってアクロバットを取り入れたり、Girlsの女性らしさも生かしたいなとか。声の質が増えたので、歌にもすごく厚みが出た。良い方向に進めていると思います」。納得の日々を送る。
8年間、現役だったからこそわかることもある。「パフォーマンスをずっとさせて頂いていたので、踊る側の気持ちも理解しているつもりです。どれだけみんなが楽しくて、やりやすいような環境を作るのが私の役目でもあると思っています」。球場で業務に励む際、今でもファンから声を掛けられる。
「嬉しさの感情より、ありがたいなと感じています。(CHALの存在を)忘れずにいてくださってる。8年続けたからこそ、今があると思うんですけど……。まさか、今のような将来になるとは自分自身も考えてなかったですね」
熱意は、あの頃と変わらない。「ずっと小さい頃からピアノを習っていて、音楽が身近にある生活でした。歌とダンスで、ファンの皆さんに勇気や笑顔を……。感情を動かせるような人になりたいなと思ってましたね」。ポジションが変わっても、芯の部分に変わりはない。(真柴健 / Ken Mashiba)