単独過半数を割り、大幅に議席を減らす見通しとなった自民党。

 重苦しい空気に包まれた東京・永田町の党本部内の開票センターに集まった幹部らに笑顔はなかった。険しい表情のままボードにバラ付けした石破茂首相は「謙虚に厳粛に受け止める」と語った。

 午後9時半すぎ、同センターに姿を現した石破首相は、当選確実となった候補者の氏名が書かれたボードにバラを付け始めた。開票の行方を見守る幹部や職員らから拍手が送られたが、まばらだった。

 「最後まで(票が)開いていない段階で口にすべきではない」と自身の進退について明言を避けた石破首相。「これからわれわれが掲げた政策を実現することに向けて、最大限に努力していかなければならない」と語った。

 情勢を伝えるモニターを食い入るように見詰めていた小泉進次郎選対委員長は「政治とカネの問題に対して、決着をつけることができずに今まできてしまった」と分析。「有権者の皆さんの厳しい審判が自民党に下っていると思う」と両拳を握りながら話した。