通算16アンダーで優勝した岩井千怜は優勝カップを手に笑顔を見せる (カメラ・堺 恒志)

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◆女子プロゴルフツアー 樋口久子・三菱電機レディス 最終日(27日、埼玉・武蔵丘GC=6650ヤード、パー72)

 単独首位から出た岩井千怜(ちさと、ホンダ)が5月のRKB×三井松島レディス以来、今季3勝目を挙げた。これまで首位から出た最終日は6戦5勝。ツアー7勝目も得意の逃げ切りを決め、地元・埼玉では悲願の初Vを達成した。

 この日は積極的にピンを狙うショットで攻めた。1番パー5は2オンに成功。2パットでバーディー発進とした。2番でボギーをたたくも、7番で4メートルをねじ込み再び伸ばした。8番では2メートルを沈めてパーをセーブ。9番パー5では3メートルのバーディーパットを決め、2打差リードで後半へ向かった。13番パー3ではグリーン左からのバンカーショットが寄らずボギー。だが、14番では第2打を1メートルにつけバウンスバックとした。その後もリードを守り切り、5か月ぶりの勝利を手にした。

 第1ラウンド(R)ではパーオン率94・4%(17/18)とショットが安定。67で回り、首位と2打差の4位と上々の立ち上がりを見せた。第2Rでは5番でショットインイーグルを奪うなど、大勢のギャラリーを沸かせた。パット数は「27」とグリーン上も好調で65をマーク。通算12アンダーの単独首位で最終日を迎えた。

 24日のプロアマ戦では大会名誉会長を務め、日米などで通算72勝の樋口久子・日本女子プロゴルフ協会顧問と初のラウンド。「こんなに飛んでいる人は見たことない」と飛距離を絶賛された。「話し方も優しくて、実績のある方にそう言っていただけてうれしかった」と開幕前日に刺激を受けたという。

 今年は来季米女子ツアー出場権をかけた最終予選会(12月5〜9日、米アラバマ州・モービル)に姉の明愛(あきえ)とともに出場を予定する。千怜は「プロになり、海外トーナメントに出場する機会が増えていく中で、海外で戦いたいという思いが強くなりました。自分がどこまで戦えるのか試したいですし、挑戦したいと考えています」とコメントしていた。この優勝でキャリアハイの年間3勝をマーク。米ツアー予選会へ大きな弾みとした。