慶大の清原正吾らの会見場に報道陣35社57人が集結した【写真:浜田洋平】

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プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD

「プロ野球ドラフト会議supported by リポビタンD」が24日に行われ、慶大の清原正吾内野手、水鳥遥貴内野手は指名漏れした。清原はプロ通算525本塁打を誇る和博氏の長男。中学、高校は野球部ではなく、6年のブランクがありながら名門の4番を務めたが、吉報は届かなかった。会見場には報道陣35社57人が集結。ドラフト終了までの3時間29分、会見場ではいろいろな種類の空気が流れていた。

 神奈川・横浜市内の慶大日吉キャンパスには、午後4時の受付開始15分前に約30人の報道陣が列をつくった。清原は別室で指名待ち。名札だけが壇上の机に貼られ、緊張感が漂った。ムービーカメラ11台を含む57人が会場モニターに熱視線。雑談や別業務を進める報道陣もいたが、上位指名の可能性が低かっただけに3巡目以降は静まり返り、緊張感が徐々に増していった。

 特に和博氏が長くプレーした西武、巨人の順番が来るたびに静寂に。しかし、「清原」の名前はなかなか呼ばれないまま、結局西武が12球団最後の本指名選択終了。会場には「あぁ……」とため息が漏れた。

 しかし午後7時30分、期待された育成枠の指名スタートで再びモニターに視線が集まる。他の選手の名前が呼ばれるたびにため息が繰り返された。だが、育成枠で11番目だった西武の選択終了に「うわぁ……」と報道陣も指名漏れを覚悟。最後に残ったソフトバンクの11巡目には「まだまだあるよ」と呟くカメラマンもいたが、無念の選択終了となった。

 会場は大きなため息に包まれ、「清原、ダメでした」と記者が各デスクに一斉電話。どんよりとした重い空気が流れ、疲労困憊の人も。事前の案内通り指名漏れでは選手の登壇はなく、スタッフから「監督、選手への囲み取材などは一切受け付けておりませんので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます」と退出を告げられた。

 堀井哲也監督は「まずは本当に遅い時間まで、大変多くの報道陣の方々にお集まりいただき、誠にありがとうございます」と挨拶。「プロ志望届を出してから本当に多くの皆様に注目してくださいまして、本人も我々も非常に励みになりました」と感謝した。今後の進路は未定。今季Bクラスが決定しており、清原は11月9日からの早慶戦が大学最後の公式戦となる。

 右打ち、守備位置の一塁は父と同じ。小学生時代は軟式野球に熱中したが、中学はバレー部、高校はアメフト部だった。慶大で初めて硬式野球に挑戦。身長186センチ、体重90キロと父譲りの体格を誇り、今春から慶大の4番を務めるまでに成長した。東京六大学野球では9月に初本塁打。リーグ戦通算29試合で打率.226(106打数24安打)、2本塁打11打点だった。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)