【ドラフト会議】西濃運輸・吉田聖弥 中日2位指名に涙「本当に苦しかった4年間だったので…」
プロ野球ドラフト会議が24日に都内のホテルで開催され、西濃運輸の吉田聖弥（22＝伊万里農林）が中日にドラフト2位で指名された。
指名から約1時間半後、岐阜県大垣市の西濃運輸本社で行われた会見に出席。「2位という高い評価をしてもらった。率直にうれしいし、ホッとしています。（中日は）投手王国と言っても過言ではないチーム。負けないように頑張りたい」などと語った。
最速149キロの伸びのある直球とチェンジアップが武器。バランスの取れた力感のないフォームから、キレのあるボールを投げ込む。特に自信を持つのがチェンジアップで、チームの選手名簿の自己PR欄に「生意気なチェンジアップ」と記す。
ただ、昨年7月の都市対抗は故障中で登板機会なし。「故障続きで腐っていた。お金をいただいて野球をやらせてもらっている以上、自分は会社に迷惑だと思いました」と現役引退に傾いていた。だが、大会後に意向を悟った堀田晃投手コーチから「（引退は）もう少し待て。誰のために野球をやるか考えてみなさい」と伝えられ、思いとどまった。
昨年11月の日本選手権で自信をつかみ、新年の目標シートに書いたのは「ドラフト指名」。さらなる進化を遂げ、中日からの2位指名に至った。社会人での野球生活を振り返ると涙を流し「本当に苦しかった4年間だったので…。いろんな方々に支えられた。自分一人ではここまで来られなかった」と周囲に感謝した。
◇吉田 聖弥（よしだ・せいや）2002年（平14）5月23日生まれ、佐賀県唐津市出身の22歳。小3から相知レインボーで野球を始めて捕手や遊撃手。相知中では軟式野球部に所属して投手に転向。伊万里農林（佐賀）では1年春に背番号19でベンチ入りし、同秋から背番号1。西濃運輸では23年日本選手権、24年都市対抗に出場。50メートル走6秒8、遠投115メートル。1メートル75、80キロ。左投げ左打ち。
