優勝し、胴上げされる青学大・佐々木主将(カメラ・小林 泰斗)

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◆東都大学野球秋季リーグ戦第5週第2日▽青学大4―1中大(23日・神宮)

 青学大が、4季連続16度目の優勝を果たした。中大に連勝し、勝ち点5での完全V。初のリーグ戦4連覇となった。ドラフト上位候補の3番・佐々木泰(4年)の右中間二塁打をきっかけに、1回に1点を先取。4回には1番・初谷健心(3年)の3ランでリードを広げた。秋季リーグ戦は全日程を終了。左手に死球を受けて欠場した試合もありながら、主将としてけん引した佐々木は敢闘賞に選出された。

 ナイター照明に照らされ、佐々木は3度、宙に舞った。「『勝ち点5で優勝しよう』と言っていた。達成できたのは本当にうれしい」。信頼する仲間の手に体を委ねての胴上げ。主将の任務を果たせたことを喜んだ。

 最初の打席でチームに勢いをもたらした。初回2死、右中間へライナーで二塁打。続く4番・松本龍哉の二塁打で先制のホームを踏んだ。「あのまま終わると、相手が勢いに乗る。いいバッティングができました」。状況を見極めた上での逆方向への一打だった。

 不動の4番・西川史礁(みしょう)外野手(4年=龍谷大平安)が、9月25日の日大戦で死球を受けて右手人差し指を亀裂骨折。柱を失ったチームを支えてきた。自身も10月8日の亜大戦で左手に死球を受け途中交代したが、1試合欠場しただけで復帰。「史礁がいないから負けると思われるのは嫌。逆にやってやろうと」と明かした。

 リーグ戦通算12発の長距離砲。スカウトの注目度はもちろん高い。「今日は、この試合のことだけに集中した。やり切ったので、明日は待つだけだと思っています」。青学大で初の4連覇。強い責任感で目標を達成した佐々木は、澄み切った心で運命のドラフトを待つ。(浜木 俊介)

 ◆佐々木 泰(ささき・たい)2002年12月24日、岐阜・大垣市生まれ。21歳。県岐阜商では主将。高校通算41本塁打。20年夏の甲子園交流試合でも本塁打。青学大では1年春のリーグ戦で4本塁打を放つなど、東都の1年生史上最多となる年間6発。リーグ戦通算91試合に出場し、打率2割4分2厘、12本塁打、35打点。178センチ、82キロ。右投右打。