「これは俺たちのカネだ!」…「国民の税金」で私腹を肥やす「天下り役員」や「裏金議員」の晒し上げを橋下徹が要求!
10月27日の総選挙で、日本人は自民党に「ある程度のお仕置き」をするだろうが、政権交代には至らないだろう。
なぜ、政治とカネであれほどの不信を生んだ自民党が、政権の座から転がり落ちることがないのか。
その理由を、もっともリアルに、もっともロジカルに、もっともドラスティックに解説するのが、維新の創始者・橋下徹氏だ。
選挙が近づくいま、橋下氏の『政権変容論』(講談社刊)を野党と国民が理解して受け入れたら、この国は確実に「良い方向」に変容するだろう。
『政権変容論』連載第44回
※この記事は選挙公示前(2024年7月19日)に発売された本からの転載です。
『橋下徹「立憲民主党は口先集団」…「自民党に文句を言う」だけで「何も成し遂げていない」野党議員に苦言を呈す』より続く
国民は政治に怒っている
-なるほど、では政権運営を担えない野党が、今できることはありますか。現実問題として、「口で言う」しか、できることがないのでは……。
橋下:いやいや、実は、できることはたくさんあるんです。大切なのは、自分たちの本気の姿勢や覚悟を、国民に見せ続けることです。それも口先だけではダメなんです。
特に国民は今、政治とカネの問題に敏感になっています。
国会議員だけ特権を得ているのではないか?納税もせずに使い道自由の多額のカネを得ているのではないか?
怒りが沸点に達しているのです。
多くの国民は1000円、2000円の物価高に汲々とし、年間数千円の社会保険料の負担増などに家計が圧迫されている。
野党ができることとは
橋下:こんな状況の中、派閥の裏金は数億円単位、国会議員の裏金も数千万円単位、組織活動費や政策活動費は数十億円単位の話ですから、まずは政治とカネのポイントに絞って、野党は口先だけでない、本気の改革姿勢を実際の「行動」で示すべきなのです。
たとえば、国会議員一人当たり年間1200万円の旧文通費の問題や、政党全体で年間300億円を超える政党交付金の扱いについて、自民党の不透明さを口角泡を飛ばして非難するのは簡単ですが、まずは足元の自分たちのカネの流れがどうなっているのかを徹底的にクリアにして、改善すべきところは改善するんです。
僕はかつて大阪で、外郭団体が積み上げてきた余剰金を、すべて返還させたことがあります。元来は税金からなる補助金が積み上がったものです。必要があれば使い、未使用分は自治体に返すのが筋。それをいわば「内部留保」として、各団体が積み増しているのはおかしいと指摘しました。
役所から外郭団体に天下りしている役員らは、みんな怒り狂いましたね。「これは俺たちのカネだ!」と大もめにもめた。おカネは人間関係の潤滑油でもあります。補助金を渡すから、見返りとして天下りの受け入れなど様々な便宜を図ってもらう。その潤滑油をなくすには、相当の覚悟が必要です。
『橋下徹「維新は腐敗してしまった」…「業界団体の献金」によって「何十億円」も貯め込んでいる姿勢に憤慨』へ続く