渡辺謙、「ライオン・キング」最新作でキロスを担当「やたら面倒くさい歌だった」

俳優の渡辺謙（65）が、ディズニー映画「ライオン・キング：ムファサ」（12月20日公開）で、ムファサとタカを追い詰める“冷酷な敵ライオン”キロスの吹き替え声優を務めることが決定。21日に都内で行われた、キロス役発表イベントに登場した。

この記事の写真を見る

今作は、ディズニー映画で全世界No.1ヒットを記録した超実写版「ライオン・キング」の、原点にしてはじまりの物語。息子シンバを命がけで守った父ムファサ王と、ムファサの命を奪った“ヴィラン”スカーの若き日の兄弟の絆を描く。

渡辺はディズニー作品の参加は初めて。「ディズニー作品は、子どもが小さい時から、ほぼ全作を見せていた」と語りつつ、「初めて呼んでいただけたのでうれしい」と喜んだ。久しぶりに受けたというオーディションについては、「セリフはそんな緊張しなかったんですけど、歌がね〜、やたら面倒くさい歌だった。“なんだろうな〜”というぐらい、つかみどころのない歌なんです」とぶっちゃけ。歌に「キロスが持っている、ある種の凶暴さだったり、陰湿さだったりを出さなきゃいけない」というが、実際は「オーディションの段階では、全然自分の中ではこなせなくて、譜割りをとにかく追うことで、必死でやらせていただいたので、“まあダメならしょうがないかな”ぐらいの感じでやっていました」と明かした。

この日は、渡辺の65歳のバースデーとあり、今作でムファサ役を務める歌舞伎俳優の尾上右近（32）もお祝いに駆け付けた。尾上は、渡辺がキロス役を務めると聞いた時の心境を、「ますます気が引き締まるし、胸を借りられる部分もあるし、とてもうれしく、ワクワクする高揚感がとてもある瞬間でした」と振り返った。二人は、今作が初共演で、この日が初対面。渡辺が「共演といっても、一緒に声を入れているわけではない。それぞれ別日で、別のスタジオで想像しながらやっているので、そういう意味では不思議な体験ですよね」と話すと、尾上も「先ほど（会場で流れた）予告編で、謙さんのキロスを初めて裏で聞かせていただいたぐらいなので、少しずつ（共演の）実感が湧いてきているのが正直なところ。共演させていただけることをうれしく思っています」と感謝した。