関大・金丸夢斗

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 阪神が24日のドラフト会議で、関大・金丸夢斗投手(21)を1位の有力候補としていることが20日、分かった。投手ではナンバーワンの注目を集める最速154キロ左腕は競合が確実。例年通りに他球団の動向なども探りながら、決定は本番直前のスカウト会議まで持ち越される。公表もしないとみられるが、藤川球児新監督(44)のもとでの“補強第1弾”として、文句なしの逸材を高く評価した。

 金丸は14日の関西学生リーグ・関学戦で2回無失点。5球団のスカウトが集まり、阪神も4人態勢で見守った。春に腰を痛めた影響で今秋はリリーフに回っているが、昨秋からのリーグ戦連続自責0を71イニングに伸ばした左腕の能力を再確認。神戸市生まれで、兵庫・神港橘高から関大へ。地元で育った金の卵だけに、熱視線も必然だ。

 すでにリストアップは完了。ドラフトに関わる球団関係者は1位について「驚くような指名にはならないだろう」と示唆した。野手の目玉である宗山(明大)、即戦力投手では中村(愛工大)も候補。西川(青学大)を含め、3月に侍ジャパンに選出された4人を中心に“大物”を素直に評価するドラフトになりそうで、その中心が金丸だ。

 また、捕手と遊撃手の獲得も有力。捕手は石伊(日本生命)を筆頭に、高校生は箱山(健大高崎)を高く評価しているとみられる。遊撃手は石塚(花咲徳栄)、加藤(四国IL・徳島)らをリストアップ。藤川監督は「球団は計画的にやってきて、プランも成功している」と、スカウトの目と編成力を信頼しているが、直前まで戦略を練る。

 ◆金丸 夢斗(かねまる・ゆめと)2003年2月1日、神戸市生まれ。21歳。小学1年時に野球を始め、3年時から本格的に投手。広陵中では軟式野球部。神港橘では1年秋に背番号10でベンチ入り。3年夏の県独自大会8強入り(コロナ禍のため5回戦で打ち切り)が最高成績。関大では1年秋からリーグ戦登板。最速154キロを誇り、関西学生リーグで通算20勝。177センチ、77キロ。左投左打。