18日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比725.01ポイント(3.61%)高の20804.11ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が292.51ポイント(4.07%)高の7471.95ポイントと5日ぶりに反発した。売買代金は2590億5570万香港ドルに拡大している(17日は1912億5960万香港ドル)。
 中国指標の内容が好感される流れ。取引時間中に公表された各種統計は、中国経済の過度な減速懸念を後退させる内容だった。7〜9月GDP成長率のほか、9月の小売売上高や鉱工業生産が予想を上回っている。中国人民銀行(中央銀行)が18日、上場企業の自社株買い、大株主による上場企業株の買い増しを支援する再融資制度の創設を発表したこともプラスだ。指数は中盤から上げ幅を広げ、引けにかけて一段高となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄、ほぼ全面高(構成82のうち80上昇)。個別では、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が16.3%高、電子機器製造受託サービス(EMS)中国大手の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が12.3%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が9.2%高と上げが目立った。
 セクター別では、半導体が高い。SMICのほか、晶門半導体(2878/HK)が16.0%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が15.9%、華虹半導体(1347/HK)が11.8%ずつ上昇した。半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC:2330/TW)が昨日、予想を上回る四半期決算を公表したことも改めて材料視されている。また、国営メディアが18日、「習近平・国家主席がこのほど安徽省を訪問した際、ハイテク支援を巡り政策の改善が必要だと述べている」と報じたことも刺激だ。
 中国の証券セクターも急伸。招商証券(6099/HK)が17.9%高、第一上海投資(227/HK)が16.9%高、申万宏源集団(6806/HK)が14.5%高、中信証券(6030/HK)が13.6%高で引けた。
 中国の不動産セクターも物色される。融創中国HD(1918/HK)が7.6%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が6.9%高、広州富力地産(2777/HK)が6.5%高、万科企業(2202/HK)が4.4%高と値を上げた。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比2.91%高の3261.56ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。証券株、医薬株、消費関連株、資源株、インフラ関連株、不動産株、銀行・保険株など幅広く買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)