東京地裁と東京高裁が入る庁舎=東京都千代田区

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 2022年の参院選に立候補予定だった女性にセクハラ行為をしたとする記事で名誉を傷つけられたとして、日本維新の会の猪瀬直樹・参院議員が、朝日新聞社と記事でコメントした上智大の三浦まり教授に損害賠償を求めた訴訟で、東京高裁(筒井健夫裁判長)は9日、請求を棄却した一審・東京地裁判決を支持し、猪瀬氏の控訴を棄却する判決を言い渡した。

 朝日新聞は22年6月、ニュースサイト「朝日新聞デジタル」で、猪瀬氏が応援演説の際、東京選挙区から立候補を予定していた女性の体に触れたと報道。「映像では、胸に触れていたように見えました。間違いなくセクハラではないでしょうか」などとする三浦教授の談話を掲載した。

 高裁判決は記事について、猪瀬氏が意図的に女性の胸に触れたことは真実で、女性が不快に感じたか否かにかかわらずセクハラにあたるとする論評だと指摘。記事は論評の域を逸脱したとはいえないとした一審判決は相当とした。