引退のあいさつをするT−岡田(撮影・坂部計介)

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 「オリックス2−9西武」(24日、京セラドーム大阪)

 試合後に今季限りで現役を引退するT−岡田外野手、安達了一内野手のセレモニーが行われた。

 OBのレッドソックス・吉田正尚外野手、ドジャース・山本由伸投手からもビデオメッセージが届いた中、現役時代を振り返るVTRもビジョンで放映された。

 その後、安達は「頭が真っ白になっちゃうんで」とポケットから紙を取り出し「2016年、病気になり一時は野球をやめようと思いました。でも家族、監督、コーチ、ファンの方の声援で続けることができました。復帰した試合の歓声は忘れません」と語りかけた。

 「これからのオリックスは楽しみな選手がいます。昨日、見た胴上げの悔しさを来年にぶつけましょう。そして紅林だけに一言。いつまでも先輩に頼ってないで自分がチームを引っ張ってくれ」とゲキを飛ばし、「Tがいなかったらここまでできなかった。本当にありがとう」と同い年で一緒に現役を引退するT−岡田にメッセージを送った。

 そしてマイクの前に立ったT−岡田もポケットから紙を取り出し「僕はみなさんに助けられ、支えられ、背中を押されました。僕は今シーズンで引退しますが、僕にくれた声援を彼らにもお願いします。彼らはそれに応えるために必死に頑張ってくれます。もっと強いオリックス・バファローズを作っていってください」とファンに要望し、「お父さん、ずっと野球に付き添ってくれて、打ち込める環境を作ってくれてありがとう。お母さん、強い体に生んでくれてありがとう。この体は一生の宝物です。そして妻へ、どんな時も味方でいてくれて…」と語ったところで大粒の涙が頬を伝い「時に厳しく、一番近くで…支えてくれてありがとう。ともに走り続けてくれたので、少しゆっくりしましょう」と熱い思いを伝えた。

 以降の花束贈呈、記念撮影でも涙が止まらなかったT−岡田。最後は西武の源田らもサプライズ参加する中、選手たちの手によって安達が3回、T−岡田は5回、宙を舞った。