9月18日深夜、萩本欽一がラジオ番組『TOKYO SPEAKEASY』(JFN)に出演。8月31日に『24時間テレビ47 愛は地球を救うのか?』(日本テレビ系)で放送されたスペシャルドラマ『欽ちゃんのスミちゃん〜萩本欽一を愛した女性〜』の裏話を明かした。その発言が、インターネット上で波紋を呼んでいる。

『欽ちゃんのスミちゃん』は、萩本と、彼を陰で支えながらも2020年に亡くなった妻の澄子さんとのなれそめや、知られざる夫婦のエピソードを描いた物語。萩本役を伊藤淳史、澄子さん役を波瑠が演じ、平均世帯視聴率15.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、好評だった。

『TOKYO SPEAKEASY』は、対談形式でトークする生放送番組。萩本は『電波少年』シリーズを手がけた元日本テレビのプロデューサー・土屋敏夫氏と出演した。

 土屋氏から『欽ちゃんのスミちゃん』を制作した経緯を問われた萩本は、「普通は、日本テレビの人が来て、『萩本さんの奥さんとの本が出てますね? それ読んで、感動したんで、テレビにしたいです』って普通、言わない? それがなかった」と、日本テレビからドラマ化の“許可取り”がなかったと告白。

 ただ、長年、萩本が司会を担当している、日本テレビの『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』のディレクターとのやりとりは明かしていた。

 ドラマ化について、萩本は「(『仮装大賞』のディレクターが)『今日、後輩が来てるんだけど、大将のスミちゃんの本読んだらしいの。あの野郎、感激して、これドラマにしたいなって言ってたよ!』って。俺が『笑っちゃうね!』って言ったら、テレビになってましたよ」と言う。

 萩本の言うとおりだとすれば、日本テレビから正式なオファーがないままドラマ化されたことになる。萩本の発言を受けて、Xでは、日本テレビを批判する声が続出。

《欽ちゃんだから今回OKしてくれて、欽ちゃんだから香取慎吾くんがドラマに出演したんだと勝手に思ってた 何から何まで失礼すぎる》

《もう日テレは、24時間テレビをやめるか、ドラマ制作やめるか、だな。これは欽ちゃんに対して、失礼じゃなく無礼だよ》

《ドラマ化の話を聞いてたら、絶対に『やめてくれよ〜』って言いそうなのに、何で許可したのか不思議だったんだよね。キャストの人たち、みんな周りに騙されたって事になるのかな?日テレ、酷過ぎるな。何も学んでないよ》

《欽ちゃんの24時間テレビのドラマ無許可だったんや…芦原先生の件まったく反省してないやんか…!》

 萩本は「『なんとかしてくれませんか』って言ったとき(相手が)『笑っちゃうね』って言ったらOKってことかい? 新しい日本語覚えたよ」と、冗談まじりに話していた。

 ただ、芸能記者は「現在の日本テレビでは、そのような無礼さが命取りになるのではないか」と話す。

「『仮装大賞』のディレクターは、萩本さんと長年、仕事をしているので、会話する印象から“了承”ととらえたのかもしれません。ただ、日本テレビは、2023年10月のドラマ『セクシー田中さん』での原作者・芦原妃名子さんとの“原作改変”によるトラブルがありました。

 2024年1月、芦原さんは第9話と10話の脚本に納得いかず、脚本を自ら書き直したことを公表しました。その後、芦原さんが亡くなったため、日本テレビへの批判が殺到する事態に。

 この問題については、多くの視聴者がいまだ納得しておらず、今回の萩本さんのドラマ化に関する発言で、騒動からの反省のなさを感じた人もいたのだと思います」

 日本テレビは、2024年5月末に社内特別調査チームの調査結果報告書を公表。芦原さんが第9話と第10話の脚本を執筆したタイミングでは、「原作利用許諾契約書」が結ばれていなかったことを明かした。報告書では、再発防止を誓っていた。

「萩本さんの言うような経緯でドラマが制作されたのであれば、日本テレビのスタッフが萩本さんに、はっきりとした了承を得ないままドラマを制作したとも受け取れます。

 萩本さんはドラマ化に不満を抱いてるわけではなさそうですが、『セクシー田中さん』騒動後も“日本テレビの体質が変わっていない”と感じた人も多かったのではないでしょうか」(前出・芸能記者)

 感動の「裏話ドラマ」に余計な“裏話”は入らなかったーー。