学校に通わず、「少年革命家」を名乗りSNSを中心に活動してきたゆたぼん(15)にABEMAエンタメは独自インタビューを実施。9歳で「不登校YouTuber」になった理由や、YouTubeの収益、高校受験の後悔などを明かした。

【映像】ゆたぼんの多い時のYouTube収益

 この春から通信制の高校に通っているゆたぼん。2024年4月に新設された「メタバース工学科」で、メタバースと呼ばれる、インターネット上の仮想空間を作るスキルを学んでいる。高校生になったゆたぼんがいま楽しみにしているのは…

ゆたぼん登校日があるので、その時にもしかしたら友達ができるかもしれないですね。来月ぐらいですね。1回も行ったことないんで、早く高校に行ってどういう同級生がいるかっていうのは気になるんで行ってみたい。

 “学校に行って同級生の顔を見たい。”かつて学校を毛嫌いしていたゆたぼんから出た意外な言葉。心変わりのきっかけはなんだったのか…。ゆたぼん不登校になったのは、小学校3年生の時。画一的な学校教育に対しての不満からだった。

ゆたぼん小学1年生と2年生の時は普通に楽しく毎日学校に行っていたんですけど、3年生の時に「なんで学校あるんだろう?」「なんで先生はいるんだろう?」「なんで先生の言うこと聞かないといけないんだろう?」なぜ、どうして、というのがいっぱい出てきたんですよね。疑問がいっぱい出てきたんで先生に言ったんですよ。「なんでなんですか?」って聞いたら「そんな疑問とかいらんからやっとけ」みたいな。女教師なんですけどそんな感じの先生で。僕は周りの子たちと同じ行動をすることに疑問を持ってみんなは先生の言うことを黙って「はいはい」聞いていたんで「ちょっと嫌やな」と思って。宿題もみんなはやっていて「なんでやらないといけないんだ」と思って「みんなやっているし俺はやりたくない」と思ってやらなかったんですよね。次の日に先生に「やってこい」って言われたんですけど、「やりたくないから」って言ってやらなかったんですよ。そしたら先生に居残りさせられて先生に叩かれたんですよね。それで泣きながら家に帰って先生と親と自分で話をして、先生が叩いたのに「叩いてない」って嘘をついて「叩いた」「叩いてない」の水掛け論になって、最終的に「手が滑って当たっただけ」って言い出して「いや話が違うやん」って思ってそこから先生や学校が信用できなくなったんですよね。

 その後、家族で大阪から沖縄に移住。“少年革命家ゆたぼん”と名乗り、YouTube投稿を開始した。“不登校は不幸じゃない”。その言葉を体現させるかのように、SNSを中心に活動。2022年には父と日本一周にチャレンジした。

ゆたぼん自分も不登校だったんで確かに不登校やけど不幸じゃないなって思ってYouTubeで発信した。初めの時は(批判のコメントに対して)もう何やこいつらと思って気持ち悪いみたいな感じだったんですけど、(両親は)「こんなの見なくてもいいよ」って言うので、それをしといたらいいよみたいな感じだったんで、親は本当に支えてくれていましたね。「本当に自分がやりたいことをやっておいたらいいよ」みたいな感じで本当にずっと支えてくれていたんで、自分は本当に恵まれているんで感謝していますね。(収益は)多い時100万円とか稼いでいましたね。今はもうちょっと下がってきますけどでもまあ自分がやりたいと思っているからやっているんで。

 日本一周の旅を終えた翌年。ゆたぼんは、中学3年生の2学期に初めて中学校に登校した。

ゆたぼん中学校1年生、2年生は1回も行ってないです。(きっかけは)自分が行きたいって思ったからっていうのもあるし、あともうちょっとで卒業っていうのもあるし、「友達にも1回くらい来たら?」とか言われていたんで、仲良い友達が同じクラスになったっていうのもあったんで「じゃあ行ってみよう」みたいな。

 “クラスに友人がいる”そんな何気ない理由から、数年ぶりに足を運んだ学校。そこでの“青春”が、ゆたぼんが人生の舵を大きく切るきっかけに…

ゆたぼん普通に楽しかったです。友達もいっぱいできたんで。体育が好きだったんで、体育があるときは絶対行くみたいな感じです。(1番の思い出は)やっぱ合唱コンクールですかね。合唱コンクールで、一致団結してみんなで歌を歌ったんでそれは本当に良かったですね。やっぱり修学旅行とか体育祭とか文化祭も気になったし、高校もあの一回どんな場所なんか気になる感じだったんですよ。

 学校生活でしか体験できない、同級生とのかけがえのない時間から沖縄県内の公立高校へと進学することを決意。しかし…

ゆたぼん友達と自己採点をして、(友達の)倍の点数は取ったんですけど、(落ちたのは)内申点だったんで…内申点って意味わかんないですけどね。面接では先生とかも楽しく面接もできたんで「これ行けた」と思ったんですけど、内申点で弾かれたんで「はぁ?」みたいな感じでしたね。

 結果は不合格。

ゆたぼんやっぱり何で悔しかったって言ったら、結果が出せなかったからなんですよね。合格できなかったからじゃなくて、めっちゃ勉強したのに結果が出せなかったっていうのがすごく悔しいですね。そこが悔しい。多分、高校受かっても1年で辞めていたんじゃないですかね。わかんないですけど、今は(公立)高校行かなくてよかったなとは思いますね。タラレバになるんでわかんないですけど、行っていたら、行ったらで楽しかっただろうし、それはわかんないですけど。

ネットでは高卒認定試験をバカにする声も…

 その後は、現在通う通信制の高校に進学。それとは別に、自身の学力を証明する試験を受けた。

ゆたぼん高卒認定試験は小学生の時から高校に行かなくても「高卒認定試験を受けて合格したら大学に行く道もあるよ」っていうのを言ってきたんですね。それで実際に自分でもやろうと思って。自分でも有限実行させたかったんですよね。やってみせたいと思ったんですよね。

 ゆたぼんが受験した高等学校卒業程度認定試験、通称「高卒認定試験」とは、高校卒業と同等の学力を証明する国家試験。合格しても最終学歴は中学卒業だが、大学や専門学校への大学入学資格が与えられる。

ゆたぼん8科目合格しないと高卒認定試験合格にはならないんですけど、今回、英語は捨てて「英語以外の7科目は絶対に合格します」って宣言したんですよ。ノートを見せながら
ずっとこの過去問、高卒認定の過去問をずっと解いていた。朝9時から夕方、ボクシングが始まるまでずっと勉強ですね。

ーー得意科目はありますか?

ゆたぼん得意科目は生物とか科学と人間生活です。あとはまあ数学も楽しめたんで。

ーー苦手科目はありますか?

ゆたぼん苦手科目はやっぱり英語ですね。英語は、今苦戦してやっているってことです。

 「高卒認定試験」の結果は、宣言通り8科目受験したうち、苦手な英語以外の7科目が合格。1度の試験ですべてを合格する必要はなく、今後の試験で残りの科目だけを合格すれば認定される。

 試験の結果を自身のYouTubeで発表したゆたぼん。ネットの上では、高卒認定試験をバカにする声が寄せられたという。

ゆたぼん(ネット上で)「アホでも受かる」とか言っているじゃないですか。「受かからないよ」と、そんな「アホでも受かる」って言っているけど、勉強はできるかもしれへんけど、人の気持ちとか考えられへんねんなぁみたいな。本当にいろんな思いで試験に挑んでいるので、そういう人たちの気持ちも考えてあげてほしいですよね。でもYahooニュースを見て、今学校行っていない不登校の子とか、高校行っていたけど辞めたっていう子たちが「そういう方法もあんねんや」みたいな学校行かなくても高卒認定試験を受けて合格すれば「大学行く道もあるんや」っていうのを知ってもらえたら嬉しいなと思います。

 ゆたぼんはこのまま通信制高校に通い続けると高校卒業となるので、今後は高卒認定試験を受けないそう。次の目標は苦手な英語を克服することだという。

ゆたぼん楽しくとことん英語を勉強したいし話せるようにもなりたいしっていうのがある。英語ができなかった人が英検取ったとか。高卒認定試験では29点だったけど「5級も4級も3級も取った」みたいなの面白いじゃないですか。海外に行きたいですね。今はもう本当にやりたいからやっているっていう感じです。目標があってやりたいって思っているから楽しいからですね。楽しくなかったら絶対続けていないんで。

 両親と妹の4人で暮らすゆたぼん家族や友人たちの前ではどこにでもいる15歳の高校生だ。

ーー友達からはなんと言われますか?

ゆたぼん頭がいいとか面白いという友達は多いですよね。サッカーがうまいとか…結構カラオケ行くんですよね。ボクシングの先輩とも行くんで。今だとちょっとあれですよ、90年代ですね。尾崎とか長渕剛とかサザンとかもそうですし、尾崎マジで大好きです。あの独特な歌詞がいいですよね。盗んだバイクとか、かっこいい卒業もそうです。すごくかっこいいです。金欠だった時にお金ないからセミをとりしました。普通にゲームやサッカーもするしゲームセンターに行ったりもするんで、荒野行動とかやったりはしますね。

ーー好きな子はいますか?

ゆたぼん別に誰かがいるってわけじゃないんですけど、中3で学校行ったとき、「この子かわいいかわいいな」っていう気になっていたっすよ。

ーー彼女は欲しいですか?

ゆたぼん彼女欲しいですね。

「井上尚弥選手みたいに強くなりたい」

 勉強のほかに、ゆたぼんには不登校の時から熱中していたものが…。中学1年生の時に亀田興毅に誘われてはじめたボクシング。ジムへは、登校日よりも多い、週6日通っている。

ゆたぼん練習時間は17時から20時くらいまでやっていますね。週に6日間やります。練習がきついっていうのはありますよね。でも「練習で泣いて試合で笑え」そういう言葉もありますから、本当に厳しく自分を追い込んで、プロにはなりたいですね。今は大学に行ってアマチュアボクシングをやるか、それともプロになるかは考え中なんで、ボクシングを続けていこうとは思っていますね。

ジムのトレーナー:ちょっと生意気でしたね。来ても更衣室に行っちゃって携帯を見ているだけだったけど、どんどん人も変わってとっても練習熱心になって、今はすごく練習するようになって上手になっていますね。全然違います。

 はじめたばかりの時は、逃げ癖があったというゆたぼん。しかし、いまは成長していることをジムの会長も感じているという。

ジムの会長:最初来た時は、大人びていていろんな人と接しているから適当にやっている感じだったんだけどね。練習している時に控室にはいって逃げたりとか、やっているフリをしたりとかよく泣いたりしていましたけどね。入ってきた時はね。でも今はもうだいぶ良くなっていますね。笑顔も増えて本人にも努力もあって、自覚持って練習できるようになっています。自分に甘えがちょっとなくなった、強くなったのもありますね。最初に比べると今はすごくなんかボクシングに真剣さがある。このまま努力していけばプロになれるんじゃないかなと思うけど、プロで活躍するんであればもうちょっと練習の質を上げないといけないかなって思うんですよ。彼、頭がいいから教えていると勘を掴むのが早いんだけども、勘だけじゃ勝てないスポーツなので、努力して自分の体に染みなさせないと本番で出せない。

 プロとのスパーリングでも果敢に攻め込むゆたぼん。その拳で掴みたい夢は大きく…

ゆたぼん井上尚弥選手みたいに強くなりたいし、スピードもそうですしパンチ力もそうです。なぜもう顔もかっこよすぎです。本当に憧れ。ビジネスオーナーになりたいですし、本当にすごく憧れる人たちはいっぱいいます。堀鉄平さんとかみたいなビジネスオーナーにもなりたいですね。堀鉄平さんは弁護士をやっていて戦う弁護士で、格闘技とかもやったりしていたんで、そういうのになりたいですね。アマチュアボクシングは、オリンピックもありますし、オリンピックは出たいですけどね。

 プロボクサーとビジネスオーナーという新たな目的地を目指すゆたぼん。「人生は冒険や」。そう豪語するゆたぼんに改めて自身の人生について尋ねると…

ゆたぼん15年しか生きていないんで、人生なんてまだわかんないですよね。死ぬ前に本当に悔いはない、傍観者で終わらなかった、これで死んでも構わない悔いはない、って言って冒険も全力でやったらこれから人生はっていう答えは出てくるじゃないですかね。

ーー今は幸せですか?

ゆたぼん見ての通り幸せです。

(『ABEMA NEWS』より)