阪神・佐藤輝明 (C) Kyodo News

写真拡大

 阪神が巨人に逆転勝ち。首位チームを下し、追撃に勢いをつけた。この日は何と言っても一振りで試合をひっくり返した、佐藤輝明が勝利の立役者となった。

 阪神・先発の才木浩人は初回、巨人打線に5連打を浴び2失点と不安の残る立ち上がり。その後は立ち直りを見せたが、阪神打線は巨人先発の戸郷翔征に対し5回までわずか1安打と、厳しい状況に陥った。しかし6回2死を簡単に取られた後、森下翔太がセンター前ヒットで出塁すると、続く大山悠輔は死球でこの日初めてランナーをスコアリングポジションに進める。ここで打席に入った佐藤輝明は、150キロの低めのストレートを左中間スタンドへ打ち込む起死回生の逆転3ラン。さらに気落ちした戸郷から木浪聖也もタイムリーで貴重な追加点を挙げた。才木は6回を投げ切り、その後は石井大智、桐敷拓馬、岩崎優がピシャリと抑え、4−2で快勝した。

 殊勲の一打を放った佐藤輝明に対し、31日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に解説として出演した齊藤明雄氏は「1球目のストレートはね、いいコースきてるんです。この2球目はしっかり見られた。そしてこの配球的には変化球入れてくるかなというところに、低めにストレート系、もしくはツーシームだと思うんですけど、それがいい感じでタイミングが合ってホームラン。引っ張るんじゃなくて、センターに弾き返すような感じで打ってますから打球は伸びますよね」と分析した。

 もう一人の解説者の大矢明彦氏は「当たればね長打があるので、とっても怖いんですけども…自分で仕掛けすぎちゃいますよね」と傾向を分析しながら「このぐらいのスイングでもあれだけ飛びますんでね、これから先の戦いには、こういうホームランってすごく必要になると思いますね」と佐藤の決める力に期待した。

 アレンパを達成するには、やはりサトテルの規格外のパワーが必要だと、改めて知らしめたようなゲームだった。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』