27日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比6.79ポイント(0.24%)安の2848.73ポイントと3日ぶりに反落した。終値ベースでは2月7日以来、約6カ月半ぶりの安値水準に落ち込んでいる。
 中国の財政不安を重しに、投資家の慎重スタンスが強まった。中国財政部が26日発表したデータによると、今年1〜7月の一般公共予算収入(財政収入)が前年同期比で2.6%減少する一方、支出は2.5%増えている。中国の景気懸念も連想された。対外関係の悪化もマイナス。カナダ政府は26日、中国製の電気自動車(EV)と鉄鋼・アルミに新たな関税を課すと発表した。中国EVについては、欧州連合(EU)も先ごろ追加関税の最終案を公表している。米国も輸入関税を引き上げる見通しだ。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、不動産の下げが目立つ。金地集団(600383/SH)が6.3%安、万業企業(600641/SH)が4.1%安、新城控股集団(601155/SH)が3.6%安、保利発展控股集団(600048/SH)が2.7%安、緑地HD(600606/SH)が2.2%安で引けた。
 ハイテク株もさえない。LED部材トップメーカーの三安光電(600703/SH)が4.5%、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が3.7%、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が3.2%、IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)が2.0%、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が1.9%ずつ下落した。消費関連株、インフラ関連株、運輸株、素材株、公益株なども売られている。
 半面、石油・石炭株はしっかり。中国石油化工(600028/SH)が4.2%、中国石油天然気(601857/SH)が3.0%、中国海洋石油(600938/SH)が2.9%、中国神華能源(601088/SH)が3.3%、陝西煤業(601225/SH)が1.7%ずつ上昇した。中国石油天然気が報告した中間決算は4%増益と小幅改善ながら、配当の増額方針を示している。そのほか銀行株、医薬株、メディア関連も買われた。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.31ポイント(0.57%)安の227.98ポイント、深センB株指数が8.53ポイント(0.80%)安の1062.48ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)