米民主党全国大会でガザ戦争ほぼ無視、親パレスチナ派が怒り表明

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Andrea Shalal

[シカゴ 22日 ロイター] - 22日に閉幕する米民主党全国大会では、党内最大のあつれき原因となっているガザ戦争を巡る米国の対イスラエル支援がほとんど取り上げられず、親パレスチナ派は大統領候補のハリス副大統領に怒りを表明した。

ハリス氏は最終日の指名受諾演説で、戦争の早期終結とイスラム組織ハマスに拘束されているイスラエル人人質の解放を求めると予想されている。関係筋によると、米国によるイスラエルへの兵器売却には言及しない見通し。

陣営の広報担当者は、党大会パレスチナ人登壇者の演説を予定しなかったことについての説明を避けた。

「アラブ・アメリカン・インスティテュート」によれば、党大会が開かれているシカゴには米国最大のパレスチナ人コミュニティーがある。

パレスチナ派は22日、イスラエルへの兵器売却を見直すようハリス氏に圧力をかけ続けると誓った。

ガザ戦争における米国の役割に抗議して1月に教育省の上級職を辞したタリク・ハバシュ氏は、この問題から目を背けることは幅広い有権者を取り込んだ「ビッグテント」政党として共和党大統領候補トランプ前大統領を打倒しようとする民主党の助けにはならないと指摘する。

「今週を通して、わが国とこの党でパレスチナ人が屈辱を受け、存在が抹消されたことは忘れ去られないだろう」と語った。