道路脇の「カメラ」何を見てる? スピード違反じゃない? 罰金「30万円以下」の可能性ある違反を見つける? 意外と知らないカメラの種類

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オービスに似てるカメラとは

 クルマを運転していると気になるのが「オービス」の存在です。

 街中の様々な場所に設置されていますが、似たようなもので「Nシステム」のカメラもありますが、何が違うのでしょうか。

「ナンバー自動読取装置」での読み取り風景(画像引用:国土交通省 東北運輸局)

【画像】「えっ…!」これが「道路脇のカメラ」です(21枚)

 速度違反を取り締まる装置として知られるオービスですが、正式名称は「速度違反自動取締装置」と言います。

 オービスは、道路毎に決められている速度以上で走行する車両を自動的に写真撮影するものです。

 オービスの前を一定以上で通過すると赤色や白色のフラッシュが光り、車両のナンバーや車種、ドライバーなどを撮影。

 後日、撮影情報をもとに警察が車両ならびドライバーを特定し、検挙するという仕組みです。

 なおオービスは、「固定式」、「半移動式」、「移動式(可搬式)」などに分類されます。

 固定式は、交通事故が多発している高速道路や死亡事故の多い国道など基本的に主要な道路に設置されています。

 道路の上部や脇にカメラのようなものを設置しており、現在はカメラと発光するストロボが分かれているタイプのものが主流です。

 基本的には設置場所の数キロ手前から「速度自動取締路線」や「スピード注意 自動速度取締機 設置区間」などの青い看板が備え付けられています。

 また移動式は、道路脇などに箱型の装置に三脚が付いたような持ち運びできるものです。

 その名の通り、移動出来るオービスなため設置される場所は神出鬼没です。

 一方の「Nシステム」は、正式名称を「自動車ナンバー自動読取システム」と言います。

 このNシステムは、見た目は固定式オービスと同じく道路の上部に設置された箱状の装置です。

 しかし、速度違反を取り締まる装置ではなく、通過する車両のナンバーを赤外線カメラで自動的に読み取り、手配されたナンバーと照合することで自動車盗難や自動車を利用した犯罪を検挙する仕組みとなっています。

 オービスとの見分け方として、まず固定式オービスとNシステムでは、「形状の違い」が挙げられます。

 固定式オービスにはカメラとストロボが必要ですが、Nシステムと比べて形状が大きくなる傾向にあります。

 さらに複数のオービスがセットで設置されているといった特徴があります。

 一方、Nシステムにはストロボが付いていないことからコンパクトな形状のものが多く、装置自体も単独で設置されています。

 また前述の「予告看板の有無」もオービスとNシステムを見分ける方法のひとつです。

移動式オービスと似てる道路脇のカメラとは

 そして最近、移動式オービスのようなカメラも登場しました。

 これは国土交通省が管理する可搬式の「ナンバー自動読取装置」というもので、車検切れのクルマを発見する装置です。

 ナンバー自動読取装置は、三脚の付いたカメラで通行するクルマのナンバーを撮影。

 瞬時に全国の無車検車の情報データベースと照合して車検切れのクルマを発見します。

街頭検査における車検切れ車両対策の流れのイメージ(画像:国土交通省)

 発見した場合には、カメラと接続するパソコンに「HIT」の文字と撮影したナンバープレートの画像などが表示されます。

 なお定期的に国土交通省の職員と警察官が合同でナンバー自動読取装置を使った街頭検査を行っています。

 なお車検切れ、道路運送車両法第58条第1項の違反となり、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金を科される可能性があります。

※ ※ ※

 オービスと似た装置はいくつか存在します。どれも違反行為または違反者を探すためのものです。

 そのためルールを守っていれば、とくに気にする必要はありません。