永嶋 泰子 /

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人間が本当に必要としているものは緊張のない状態ではなく、彼にふさわしい目標のために努力し苦闘する事なのです。

ヴィクトール・E・フランクル


「ラクをしたい」「頑張らずに成果だけほしい」と思うことは、誰もがあると思います。

もちろん、私もあります。

目標のために努力するのは、必要だとわかっていながらも苦しいからですよね。

ですが、私自身の人生を振り返ると自分を成長させてくれたのは、まぎれもなく日々の緊張でつらくて夜も眠れないような時期でした。

当時、人生とはなんと理不尽でつらいものかと思ったほどでした。

だからこそ、あえてお伝えしたいのです。

つらく苦しく、夜も眠れない日があるからこそ、人間は自分の頭で必死に考えて成長するのだと。

たしかにその時は苦しみしかないのですが、年月が経つと「あのときの経験があったおかげでいまの私がある」と考えるようになりました。

そして、いまの状況に感謝することすらできるようになったのです。


正しい目標の立て方

落ち着いて過去を振り返ってから気づいたのは、目標のために努力するのならば“本当に自分が叶えたいこと”をした方が人生は充実感でいっぱいになるということでした。

誰に決められたわけでもない、自分にとってふさわしい目標を自分で定め、それに向けて突き進むということです。

とはいえ、見渡してみると誰かに決められた目標を達成しようとする人は多いものです。

たとえば、会社では「売り上げ目標」「利益率の目標」などありますね。

心から“達成したい”と思って挑戦していることでしょうか?

上司から言われたから…、

会社の決まりだから…、

もっともらしい理由をつけて「自分が」本当に達成したいことから目をそらしているのではないでしょうか。

そのような目標では、達成できたとしても「次も達成できるのだろうか」と不安になることでしょう。

私が今回お届けする「目標」とは、誰かに決められた目標とはまったく別のものです。


いい人生だったと思えるかどうか

真の目標とは、人生の最期を迎えたときに「私の人生はいい人生だった」と心から思える、そんな目標なのです。

これからあなたに、「私の人生はいい人生だった」と思える目標を立てる方法をお伝えいたしますね。

まずは、ノートとペンを用意してください。

ノートは何も書いていない新品がいいですね。

次に、自分一人になれる時間をつくってください。

(誰にも中断されない時間というのがポイントになります)

さあ、体制が整ったらノートを開き、ペンを握り、以下の質問に対して思いつくことを書き綴ってください。

質問)

あなたはまさに人生の最期を迎えようとしています。

「最高の人生だった」と思える状況を思い浮かべてください。

そのときにあなたのまわりにはどんな人がいますか?

あなたに対してどんな声掛けをしていますか?

そしてあなたは、その人たちに最後にどんなことを伝えていますか?

あなたは、どこにいますか?

そこはあなたにとってどんな意味を持つ場所でしょうか?

あなたが最高の人生を送るために大切にしたいものは何ですか?

最初は、ひとつやふたつかもしれません。

それでもいいのです。

筋肉トレーニングで筋肉を鍛えるのと同じで、自分がどう生きたいのか?というのもすぐに鍛えられるものではありません。

コツコツとマメに「私はどう生きたいの?」と質問を繰り返すことで、自分らしい答えが見つかってゆくのです。

ちなみに書いたことに脈絡なんて必要ありませんからね。

自由に思いついたことを書く、でいいのです。

この作業を最低週に1回は行ってみてください。

そのうちに、どんどん書き出していくことができるようになりますから。

そのうちにやりたいことが多すぎて「とてもじゃないけれど時間が足りない」と思うことがあるかもしれません。

そうなんです、ここからが重要なのです。


「時間」という財産を有効活用する

人生はあまりに短い。

全部やりたいことをやる前に寿命がつきるかもしれません。

そうなってしまったら結局のところ、人生最期の場面で「私の人生はなんだったのだろう…」と思うのがオチです。

だからこそ、あなたが本当にやりたいことを選び、やりたいことにフォーカスした人生を過ごしていくのです。

多くの人が後悔をするのは、やりたいことが多すぎてやれないことに対して、です。

しかし、人生に残された時間は有限です。

あなたが本当に心からやりたいことを選んで、努力し“ふさわしい目標”を実現することが充実感につながっていくのです。

ここまで読んで下さりありがとうございました。何か参考になれば幸いです。