不正認証について会見する豊田章男氏(写真・時事通信)

 これが“逆ギレ”でなくてなんなのかーー。

 7月18日、大規模不正に揺れるトヨタ自動車豊田章男会長から思わぬ発言が飛び出た。

「2022年以降、国内の自動車メーカーの、不正が次々と発覚。問題となっているのは、国の『型式指定』の申請にともなう認証試験です。一部の試験が省略されていたり、虚偽の試験結果を報告するなどの不正が蔓延していることが発覚しました。トヨタも例外では無く、不正が発覚したカローラ フィールダー、カローラ アクシオ、ヤリス クロス、の3車種の生産を停止しています」(業界紙記者)

 トヨタへの逆風が強まるなか、章男氏は、長野県茅野市にある蓼科山聖光寺が開催する、夏季大法要に出席。交通安全祈願の催しの後、報道陣の取材に応じた。「朝日新聞」の報道によるとそこで章男氏は、不正問題を批判されたことを受けて、

「今の日本は頑張ろうという気になれない」「ジャパンラブの私が日本脱出を考えているのは本当に危ない」

 などと発言。さらに報道陣に「強い者をたたくのが使命と思っているかもしれないが、強い者が居なかったら国は成り立たない」

 と海外移転を匂わせるような“逆襲”に出たのだ。これにX上では反発の声が殺到している。

《とっとと出てけよ》

豊田章男の逆ギレ自己正当化、ほんとに滑稽だな》

《今すべきなのは己の不正と正面から向き合うことであるはず》

「自社メディアの『トヨタイズム』などを利用して、気さくな人間に見えるように演出していますが、章男氏の本来の姿は、“わがままなお坊ちゃん”そのものですからね。実父の章一郎氏が、『章夫を部下に持ちたい社員はトヨタにいない』と言って、入社に難色を示したことで、履歴書を出して一般社員として入社したことが美談として伝えられていますが、じつは『部下に持ちたい社員はいない』という言葉は、そのまま字面どおり章一郎氏の本音だったのだろうと言われています。

 不正認証の件では、トヨタに同情すべき点もありますが不正は不正。トップとしてまるで居直るかのような発言はおかしいでしょう」(自動車ジャーナリスト)

 トヨタの社員は頑張る気が起きるのか、気がかりだ。