ロシアが欧州各国の衛星システム妨害、国連機関が中止要請

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Emma Farge

[ジュネーブ 1日 ロイター] - 国連機関の国際電気通信連合(ITU)は、ロシアが欧州各国の衛星システムを妨害していると非難し、中止を求めた。1日に公表された文書で明らかになった。

ウクライナ、フランス、オランダ、スウェーデン、ルクセンブルクの5カ国からここ数カ月、ロシアによる妨害について一連の苦情が寄せられ、ITUは先週調査を行った。

苦情の内容は、妨害により全地球測位システム(GPS)で混信が起こったり、航空交通管制が脅かされたりしたほか、テレビの子ども向けチャンネルで放送が中断されてウクライナ戦争の暴力的な画像が映し出されたといったもの。

ITUの無線通信規則委員会は声明で、フランスとスウェーデンの衛星ネットワーク障害は「(ロシアの)モスクワ、カリーニングラード、パブロフカ一帯に位置する地上局に起因しているとみられる」とし、「極めて憂慮すべきであり、受け入れられない」と非難した。

ITUはロシアに対し、直ちに妨害を中止して実態を調査するよう要請。また、被害を受けた国々とロシアが会合を開き、解決と再発防止を図ることも求めた。