毎週、繰り広げられる「女性週刊誌」の報道合戦について2人はどう思っているのか…(ドジャースの専属カメラマン、ジョン・スーフー氏のInstagramより)

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 日本テレビとフジテレビが大谷翔平のプライベートを過剰に報道したという理由でドジャースから「出禁処分」になったという。他方、出版関係者の間では「女性週刊誌の方がよほどヤバい」という声が出始めている。業界内でも「いくら何でもハチャメチャ」と呆れられている、ある女性週刊誌が放った”3本の記事”とは…。

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【写真21枚】「すべてがゴージャス」“大谷夫妻の12億円豪邸”の圧倒的な威容 公開されている実際の写真をみる

3誌による熾烈な報道合戦

 日本テレビとフジテレビの“出禁騒動”を報じたのは「現代ビジネス」(6月12日配信)。同サイトによれば、両社は大谷が購入したばかりのロス市内の豪邸前からレポートしたり、近隣住民にコメントを求める取材をして大谷サイドの逆鱗に触れたとのこと。両社ともドジャースから貸与されている取材パスを剥奪され、過去素材を使用しないよう通達されたという。

毎週、繰り広げられる「女性週刊誌」の報道合戦について2人はどう思っているのか…(ドジャースの専属カメラマン、ジョン・スーフー氏のInstagramより)

「いくらスーパースターでも、自宅を晒すような報道はやり過ぎ。しかもワイドショーではなく報道局がやらかしたことに社内では衝撃が走っています」(日テレ関係者)

 この報道を受けて、「いよいよこちらにも矛先が向けられるかもしれません」と戦々恐々とするのは某女性週刊誌を発行している出版社関係者だ。真美子さんとの結婚以降、大谷をめぐる「女性セブン」(小学館)「週刊女性」(主婦と生活社)「女性自身」(光文社)の報道合戦は激化する一途だという。

「大谷が髪を切った、真美子さんが愛犬・デコピンを連れて球場に現れたなど、水原一平被告の現地報道も含めてどんな話題にも食いついて記事にする“お祭り”が数カ月間続いています」(出版社関係者)

根拠も示さず「大谷財団設立」と報道

 主語は「真美子さん」になることが多いという。

「読者は女性なので野球の活躍にはほとんど触れません。代わりに“真美子さんの内助の功があってのこと”、“真美子さんの意向も汲んだに違いない”と全ての事象を強引に真美子さんの動静につなげていくわけです」(同)

 豪邸を買ったと伝えられれば、

「こぞって“おしゃれで大きなキッチンで得意料理を振る舞うに違いない”と。悪口を書くことはありません。逆に”元バスケットボール選手だから礼儀正しい”とか、とにかく何でも持ち上げます」(同)

 そんな過剰な報道の中で、「いくらなんでも妄想が過ぎるのでは」と話題になっているのが「女性自身」の報道だ。確かに最近、同誌が立て続けに出している大谷記事のタイトルはどれも度肝を抜く。最初に紹介するのは5月下旬に発売された6月4日号のこのタイトル。

〈「世界一稼ぐ野球選手」夫(29)の責務を果たすべく、理事長就任へーー真美子さん(27)「ハワイの困窮児童に病院を」大谷財団設立〉

 先に断っておくが、このような事実は今のところ全く出てきていない。

 記事の冒頭で、大谷のボブルヘッド人形が配られた始球式に大谷が心臓病を患う13歳の少年を呼んだエピソードが振られた後、「大谷夫妻はチャリティ活動に一層力を入れていく責務があると思います」と語るスポーツライターが登場。

 ドジャースの先輩選手であるカーショー夫妻がアフリカの恵まれない子供のために学校や病院を作っている活動を紹介してから、こう続けるのだ。 

「メジャーリーガーは夫婦で財団を作り、理事長には妻が就任するケースが多いです。当然、真美子さんにも責任ある立場が求められます。“マミコ&ショウヘイファンデーション”といった名前で基金が設立され、世界の子供たちへの奨学金プラグラムや、病院作りにも力を入れるはずです」

ハワイの別荘購入と“こじつけ”

 記事中に出てくる「大谷財団」についての記述はこのコメントのみ。これだけを根拠に「真美子さん理事長就任へ」と打っているのである。では、「ハワイの困窮児童に」とは何のことなのか。

「前週に女性セブンがスクープした、大谷がハワイに25億円の別荘を購入した話を受けています」(前出・出版社関係者)

 記事の続きでは、ハワイではいま貧しい家庭が増えており、ハワイ育ちの新通訳ウィル・アイアトンがその厳しい現状を大谷に伝え、ハワイが「第3の故郷」となる大谷夫妻は「新たな病院や学校設立の支援活動を進めていく考え」といった匿名コメントが紹介されていた。

 別荘はまだ建築中であり、大谷夫妻はまだハワイに住んだことがない。

まだ子供も授かっていないのに…

 翌週の6月11日号はもっとすごいことになっていた。

〈大谷夫妻 翔平(29)&真美子さん(27)「子供を文武両道大学UCLAに」12億豪邸はマル優進学地区〉

 冒頭で触れたテレビ局とのトラブルの元でもある「12億円豪邸」を買った地区の近くにUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)があることから、夫妻が子供を同大へ進学させる意向を持っているというのである。

 UCLAの位置が示された地図や校風まで紹介。「エンゼルス時代からLAに愛着があるだけに、大谷夫妻が“子供は地元のUCLAに通わせたい”と考えるのは当然のことでしょう」(在米ジャーナリスト)とのこと。

 ご承知の通り、大谷夫妻にはまだ子供はいない。

 ちなみに今回、大谷はロサンゼルス市内の海岸から離れた地域で中古物件を購入したのだが、この記事が出る約2カ月前の4月23日号では〈真美子さん「海辺で子供と…」開運豪邸極秘建築中〉と報じていた。

2歳の姪っ子までも「将来の大リーガー」に

 そして、続く6月18日号ではとうとう、よちよち歩きの”大谷の姪”までターゲットに。

〈翔平(29)母 地元は熱烈応援「孫娘も大リーガーに」2歳から英才教育〉

 大谷の母が岩手県奥州市の実家周辺の児童公園で、2歳か3歳になる大谷の姉の娘を連れ、「大きなゴム風船みたいなボールを投げて打つ、野球のような遊びを楽しそうにやっていた」とのこと。

 この目撃情報から〈加代子さんの孫娘は、すでに野球に慣れ親しんでいるのだ〉と「大リーガーの英才教育」へ結びつけていくのである。姪は女の子だ。どう考えても苦しいところだが、

「メジャーリーグでは、まだ女性選手は出ていません。ただ近年は、女性審判、女性コーチなどが誕生し、女性の登用を奨励する流れがあります。お孫さんが第1号になることもあるかもしれませんね」

 とのスポーツライターのコメントで突破していた。

 女性自身編集部に、妄想が過ぎるのではと書面で尋ねたが期限までに回答はなかった。大谷の堪忍袋の緒が切れる日は近いかもしれない。

デイリー新潮編集部