無理なダイエットは体のトラブルを引き起こす!ダイエットを行うことで起きるトラブルと対処法
※本記事は、医師による執筆記事です。
日本の若い女性が多く抱える「痩せ願望」。本来痩せる必要のない体型でありながら、過度なダイエットや不摂生を行ってしまう方が多いことが問題になっています。
今回の記事では、無理なダイエットをすることで起こしてしまうトラブルと、対処法について解説していきます。
痩せることのリスクを十分に理解したうえでダイエットを行っていきましょう。
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感情的にではなく、論理的に自分が標準体重であるかどうかを確認しよう
日本の若い女性は、世界的にも痩せている傾向にあります。成熟した女性は体脂肪がつき、丸みを帯びた体型になります。
これは妊娠・出産に必要なことで、男性も妊娠・出産が可能なぽっちゃりタイプの女性を好む傾向にあります。しかし現在では、妊娠・出産が可能になるということは若い女性にとって必ずしも望ましいことではありません。
今は妊娠したくない、もっと仕事や遊びをしたいと思っている女性も多く、潜在的な成熟拒否傾向が若い女性の間に蔓延しています。そうするとボディイメージが歪んできます。特に太っていないのに自分は太っていると錯覚している若い女性は多くいます。
ですから感情的にではなく、論理的に自分が標準体重であるかどうかを確認する必要があります。
BMI(ボディーマスインデックス)は、BMI=体重(kg)×身長(cm)×身長(cm)です。この値が18.5〜25の範囲に入っていれば体重を落とす必要はなく、運動をしながら肉・魚・大豆と野菜を意識して摂取して、スタイルを良くする努力をしたほうが良いでしょう。
ダイエットのし過ぎによる弊害について
ダイエットのし過ぎによる弊害の第1は摂食障害という精神疾患になってしまうことがあります。
摂食障害は、重症な場合は閉経前後まで改善しない場合があるとても辛い疾患です。また低栄養で、免疫力が落ちてウイルスや細菌の感染症になりやくなります。
また感染症が治りにくく、治った後の後遺症も起こりやすくなります。さらに将来的には、骨粗しょう症が心配です。骨粗鬆症で閉経が過ぎてから骨折や骨痛に苦しむ女性はたくさんいます。30〜40年後の自分にツケをまわさないようにしたいものです。
「知らない間に痩せている」ことが重要
哺乳類全般は、加齢に伴って少しずつ体重増加をするものですが、若い時は標準体重の軽めのラインを維持し、中年になっても標準体重の上限を超えないのが理想です。
BMIで標準体重を超える人はダイエットが必要です。人間は不公平な生き物で、自由に食べていても太らない人もいれば遺伝や食習慣、運動習慣、ストレスなどが影響してとても気をつけて食べているのに太ってしまう人がいます。
食べなくても太る体質の女性は、知らない間に痩せていることが必要です。これを実現するためには、体重減少は1か月1〜2kgまでにしておくのがポイントです。
空腹感を強く長く感じていたり運動でとても辛い思いをすると、せっかく痩せてもリバウンドが起こります。まずダイエットをしたい場合は、食事の内容を変更しましょう。
一番気をつけたいのは炭水化物や糖質の食べすぎです。パン、麺、米飯、クッキーや洋菓子などの小麦粉を使ったお菓子を半分くらいに減らしましょう。揚げ物も時々にしたほうがよいでしょう。さらに1日歩数を5000歩以上にします。
これを続けるだけで知らない間に痩せていることができるでしょう。
[文:フェムゾーンラボ]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
神奈川県横浜市出身の医師。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本透析療法学会専門医、博士、経営学修士。女性医療クリニック・LUNAグループの理事長、横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学客員教授を務める。