「デザインされたものだった」湘南MF池田昌生が磐田戦の“開始14秒弾”を回想。逆転負けには悔しさ露わ「甘さがあった」
![磐田戦でルキアンの先制点を演出した池田。写真:滝川敏之](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/a/b/ab5de_1429_d98a225e_d4f7335d-m.jpg)
この日のサプライズは、湘南が見せた高速の先制劇だ。キックオフのパスを受けた3バック中央の大岩一貴が右ストッパーの郄橋直也にボールを渡すと、郄橋がドリブルで相手を1枚剥がして前進。右サイドで高い位置を取った池田昌生が郄橋からパスを受けると、右足で高精度のクロスを供給。ボックス内でフリーになっていたルキアンがヘディングシュートを決める。この間、わずか14秒だった。
「あれはデザインされたものだったので、僕らはそれを実行しただけです。スタッフ陣も含めて、みんなで作り上げたゴールだったので、すごく嬉しかったです」
【動画】池田昌生が演出した開始14秒の先制弾!
ルキアンがネットを揺らした直後、池田は山口智監督のもとに駆け寄った。「狙い通りにやってやったぞ!」と言わんばかりに、指揮官にアピールをしながら抱きつきに行く姿からは、選手と監督の信頼関係が伝わってきた。
このゴールで勢いづいた湘南は、29分に福田翔生が自ら奪ったPKを沈めて2点差に。ただ、前半終了間際の45+5分に1点を返されると、後半に2失点を喫し、アウェーで悔しい逆転負けに終わった。
今季、湘南が先制したゲームはここまで5試合で、その内の4試合で逆転されている。リードを守りきるために、チームに必要なものは何なのか。池田は次のように考える。
「自分たちが良かったけど結果が付いてこなかった、というような、いわゆる“もったいない敗戦”ではなかった。今日の負けは実力差があったように感じます。自分たちに甘さがあった。選手がどれだけ責任を重く受け止めて、次に向かえるか、だと思います。
連動して相手をはめるプレスは、何度か出せていた。それをどれだけ続けられるかと、プレスに行けない時の判断の修正はしなければいけないかなと」
ここまで6ゴールずつを記録しているルキアンと福田をはじめ、FWの得点力は十分と言える。池田の言うように、課題は守備。“プレスに行けない時の判断の修正”を施せば、上位への道も開けるはずだ。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)