マンU、2部コヴェントリーに3点差を追い付かれるも…PK戦で激闘制す、2季連続でFA杯決勝へ

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 FAカップ準決勝が21日に行われ、コヴェントリーとマンチェスター・ユナイテッドが対戦した。

 現在はチャンピオンシップ(2部)に身を置きながら、準決勝まで進んできたコヴェントリー。5回戦までは2部以下のクラブとの戦いが多かったものの、その5回戦では快進撃を続けていたメイドストーン・ユナイテッド(6部)相手に5−0と力の差を見せつけた。準々決勝では、後半アディショナルタイムの2得点で、ウルヴァーハンプトン(1部)相手に3−2と逆転勝利。現在チャンピオンシップでは2連敗中で、昇格プレーオフ圏外の8位に甘んじているが、大舞台で“ジャイアントキリング”を起こせるだろうか。

 一方のマンチェスター・ユナイテッドは言わずと知れたイングランドの名門。これまでに12回のFAカップ優勝を誇っている。今大会では、3回戦でウィガン(3部)を2−0で、4回戦でニューポート・カウンティ(4部)を4−2で、5回戦で1部のノッティンガム・フォレストを1−0で撃破。準々決勝では延長戦までもつれ込む激闘の末、リヴァプールを4−3で破り、2シーズン連続の準決勝進出。現在プレミアリーグでは4試合未勝利で7位となっているが、勢いを取り戻す一戦としたい。

 そんなマンチェスター・ユナイテッドは、ブルーノ・フェルナンデス、マーカス・ラッシュフォード、ラスムス・ホイルンドといった面々がスターティングメンバーに並んだ。ケガ人が続出している関係もあり、カゼミーロが本職ではないセンターバックに入っている。一方で、コヴェントリー所属の坂元達裕は負傷のためメンバーから外れた。

 聖地『ウェンブリー・スタジアム』でキックオフを迎えた一戦は、立ち上がりからコヴェントリーが低い位置でブロックを組み、まずは守備を考慮して試合に入る。マンチェスター・ユナイテッドは19分にカゼミーロからのロングフィードでラッシュフォードが抜け出し、チャンスを迎えるも、決め切ることはできない。コヴェントリーもカウンターで虎視眈々とチャンスを狙ったが、スコアは動かずに時間が経過する。

 均衡が破れたのは23分だった。マンチェスター・ユナイテッドは最終ラインでボールを持ったハリー・マグワイアが敵陣中央へパスを差し込むと、前を向いたスコット・マクトミネイが右サイドへ展開。ボールを受けたアレハンドロ・ガルナチョをディオゴ・ダロトがフリーランニングで追い越し、最終ラインとGKの間に低弾道のクロスボールを送り込むと、最後はマクトミネイがダイレクトで押し込んだ。

 前半も終盤に差し掛かると、徐々にコヴェントリーが前へ出るシーンも作れるようになる。40分には敵陣でドリブルを仕掛けたジョシュ・エクルズが、ペナルティエリア右まで進入し、GKと最終ラインの間へグラウンダーのボールを入れるも、ここは味方と合わず、ダロトにクリアされる。

 ピンチを凌いだマンチェスター・ユナイテッドは前半アディショナルタイム、右サイド深い位置を取ったダロトの折り返しから、ラッシュフォードが右足を振り抜くも、強烈なシュートはGKブラッドリー・コリンズに弾き出される。だが、このプレーで右コーナーキックを獲得すると、B・フェルナンデスの放ったボールからマグワイアが得意のヘディングでゴールネットを揺らす。マンチェスター・ユナイテッドが2点をリードして前半を終えた。

 後半に入ってもマンチェスター・ユナイテッドが攻撃へ出る時間が続き、59分には決定的な3点目をゲット。自陣右サイドからガルナチョがドリブルで持ち運び、中央へ預けると、ボールを引き取ったB・フェルナンデスが左へ繋ぐ。ボールを受けたラッシュフォードが縦へ仕掛けて切り返しを狙うと、1度は阻まれたものの、こぼれ球を拾ったB・フェルナンデスが左足でシュート。相手に当たってディフレクションしたボールがゴールへ吸い込まれた。