セリエA首位を独走するインテル photo/Getty Images

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ここまでセリエA28試合を消化し、24勝3分1敗。勝ち点75を稼ぐインテルは、2位ミランに16ポイント差をつけて首位を独走している。

もうスクデットは手中に収めたも同然で、その完成度の高さからチャンピオンズリーグでも優勝を狙う力があるとの声もある。

そこで気になるのは、今のシモーネ・インザーギ率いるインテルと、ジョゼ・モウリーニョの下で3冠を達成した2009-10シーズンのインテルはどちらが強いのかということだ。

タイトルだけを見れば、やはり3冠達成当時を上と評価すべきだろう。しかし伊『Gazzetta dello Sport』にて、当時のメンバーである元イタリア代表DFマルコ・マテラッツィ氏は現チームの方を評価している。

「正直、今のチームは私たちの頃よりも良いプレイをしているよ。才能を引き出すインザーギは称賛すべきだ」

当時のインテルには守護神ジュリオ・セーザル、超攻撃的な右サイドバックのマイコン、経験豊富なルシオ、マテラッツィ、ワルテル・サムエル、絶対的リーダーのハビエル・サネッティ、エステバン・カンビアッソ、チアゴ・モッタ。

攻撃の全てをコントロールするウェズレイ・スナイデル、中央からサイドまで幅広い役割をこなしたサミュエル・エトー、得点力抜群のディエゴ・ミリートなど、モウリーニョの指示を正確に遂行する職人肌の選手たちが揃っていた。

ただ、得失点を見れば今季の方が印象的だ。当時のインテルはリーグ戦で75ゴール34失点の成績を残しているが、インザーギ率いる現チームは28試合消化時点で70ゴール13失点と圧倒的な成績を残している。当時の得点数を超えるのは確実で、失点数も当時より少ない数字に抑えられるだろう。数字だけを見れば、攻守両面において当時を上回る完成度と言っていい。

今季CLも獲得できれば議論も本格化しそうだが、インザーギ・インテルは伝説の3冠チームを超えられるか。