コンパクトな動線を意識して、間取りを考えましょう。家事がラクにこなせる家が実現できます。4年前に地元工務店で家を建てた日刊住まいライターは、洗面所兼脱衣所、ランドリ―ルーム、WICを横並びにつなげた間取りに。結果、スムーズに洗濯や衣類管理ができています。LDKと寝室とつながっているので、両方のドアをあけておけば、ロボット掃除機が全部きれいにしてくれるメリットも。詳しくレポート。

共働き夫婦がスムーズに家事をこなせる家に

わが家は共働き夫婦ふたり暮らし。夫婦ともに30代です。4年前に地元工務店で延床面積40坪の2階建ての注文住宅を建てました。

それまで住んでいたのは、賃貸マンション。夫婦ともに花粉症であることと、一度カメムシを洗濯物と一緒に取り込んで、踏みつぶしてしまったことがあり、新居は絶対ランドリールームで部屋干しにする! と決めていました。

設計担当者とも打ち合わせを重ね、脱衣所→ランドリールーム→WICがつながる動線をつくることにしました。家事をスムーズにこなせるのではないかと思ったからです。

そして最終的に上の間取りに決定しました。ちなみに洗面所兼脱衣所とランドリールームの間には、移動しやすいよう扉をつけませんでした。それぞれ約2畳。合計で4畳ほどの広さです。ランドリールームの先の引き戸の奥はウォークインクローゼットに。こちらはたっぷり4畳とりました。

実際に暮らしてみると、洗濯から衣類を収納するまでの家事動線をつくったことで、洗濯家事の負担を軽減。それ以外にもメリットがありました。さっそくレポートします。

1日の最後に入浴。寝室への移動もスムーズ

筆者は、一日の家事をすませたあと、お風呂に入ります。このときのルーチンは以下のとおりです。

1.洗面所兼脱衣所で服を脱ぎ、洗濯機に入れて入浴
2.お風呂から出たら、IKEAで購入したラックに収納しているタオルで身体をふく
3.ランドリールームにある無印良品の衣装ケースから、下着や部屋着を出して着る
4.その先にあるウォークインクローゼットを経由して、ドレッサーがある寝室へ直行

ちなみにウォークインクローゼットは、寝室の収納扉を介して寝室に通り抜けできるという意味では、ウォークスルークローゼットといった方がいいかもしれません。

 

脱衣所で洗濯したらランドリールームに干すだけ

筆者は共働きのため、日中に洗濯をしたり、干したりはできません。ですから、洗濯も帰宅したあとになってしまいます。

まず、脱衣所にある洗濯機を回し終えたら、ランドリールームで干していきます。このランドリールームには、衣類乾燥除湿機を置いています。また、サーキュレーターも使用するので、翌朝にはしっかり乾いています。

夜に洗濯が干せること、雨の日でも気にせず干しっぱなしにできることのメリットは、とても大きいです。外干しだと気になる花粉や、虫(カメムシなど)がつくこともありません。

扉をあけておけばLDKも寝室もロボット掃除機が活躍!

洗面所兼脱衣所は、引き戸を閉めることでリビングから見えなくなるので、来客時は閉めて生活感をなくします。そして、ロボット掃除機をかけるときはあけっぱなしに。

出かける前にLDK側と、ウォークインクローゼットの奥の寝室側の扉をあけておけば、ロボット掃除機が家じゅうきれいに掃除してくれます。共働きにはうれしい!

 

ランドリールームの天井には、ナスタのエアフープという、室内用の物干しを取りつけました。ここで洗濯物を干しています。さらに壁際に幅175×高さ87×奥行50cmの造作作業台をつくり、その上に固定のハンガーポールも設置。

この作業台の高さは、無印良品の引出し式収納ケースが、下にぴったり置ける高さから決めました。乾いたものを畳んだり、アイロンがけしたりするのに便利です。

 

朝起きたらパパっとしまえるのもうれしい

毎日23時頃に洗濯を干し、翌朝7時に洗濯物をしまっています。タオル類はお風呂の入り口横のラックにポイっと置くだけ。下着や部屋着は、ランドリールームにある作業台下の衣装ケースへ。

残りのハンガーで干している衣類は、ハンガーごとウォークインクローゼットに持っていき、ハンガーポールにかけるだけで完了。

わが家では基本的に「畳む」という家事がありません。唯一畳む洋服は、ニットくらい。ニットは、ハンガーにかけると伸びてしまうので必ず畳んで収納しています。

ちなみに、このウォークインクローゼットは、寝室ともつながっているのも便利なところ。洗濯してウォークインクローゼットにしまった洋服類を、朝出かけるときにサッと取り出すことも可能です。

家事がラクになり間取りには満足。でも後悔が2つ!

洗面所兼脱衣所、ランドリールーム、ウォークインクローゼットを横並びにした間取りにしたことで、それまで面倒に感じていた洗濯家事がとてもラクになりました。洗濯、衣類管理が最短の動線でこなすことができています。

また、寝室からも行き来できるようにしたことで、着替えはもちろん、リビングを通らす洗面脱衣所に行けて便利。この間取りにして正解でした。ただ、2つだけ後悔していることがあります。

 

その1つが、作業台の上に取りつけたポールの位置。上部に収納棚をつけたせいで、作業台まで78cmしかありません。ですから衣類を干すと、作業台についてしまうのです。

今は夫婦ふたりなのでそんなに困っていませんが、上の棚をもう10cm高くすればよかったと思っています。現状でも床からポールの位置まで160cm。仮に10cm高くしても、かけにくくなるということもありませんでした。

 

もう1つが、コンセントの位置です。衣類乾燥除湿機を置くことを、すっかり忘れていたので、置きたかった場所の近くにコンセントがありません。せっかくいい間取りになったのに、すごく残念です。

間取りが決まったあとも、住んでからのことをしっかりイメージして、確認することが大事だと痛感。筆者も、干すときに必要な高さや、家電を置く場所をちゃんと確認していたら…防げていたと思います。