築50年以上の団地での生活を楽しんでいる様子をインスタグラムで発信し、人気のゆくさん(30代、夫婦ふたり暮らし。フォロワー数1.4万人)。引っ越し当初は、家のことが好きになれず引っ越しを考えていたと言います。そんなゆくさんが自宅を好きになったきっかけや工夫について教えてもらいました。

内見をせずに入居。最初に印象は「早く引っ越そう」

私の今住んでいる家は築50年の古い家です。住み始めて数年経つのですが、最初の頃は「住みたくない」と思いながら新生活をスタートしました。それが、今ではとても居心地がよく大好きな空間になりました。あることを意識することによって、今では大好きな空間になったのです。

【写真】古い蛇口も今ではレトロかわいいと大絶賛

そんな工夫について話す前に、この家に引っ越してきたときのことを少し紹介します。わが家は夫とふたり暮らしなのですが、ふたりとも内見をせずにこの家に入居しました。なので、どんな家なのかほぼ分からない状態で引っ越しています。

引っ越し当日のことは、今でもよく覚えています。ふたりとも部屋の古さと設備の不便さに驚いて、しょんぼりして新生活をスタートさせました。「早くお金を貯めて引っ越そう」当時のわたしたちはよく言っていました。

団地で暮らしてみて、少しずつ前向きな気持ちに

当時は早く引っ越すことばかり考えていましたが、そう簡単にお金は貯まるものではありません。生活しているうちにインスタグラムで「団地暮らし」や「古い家」で検索するようになりました。

検索してみると、築年があるお家でもすてきに暮らしてる方が何人もいて、古いお家でもこんなにオシャレにすることができるんだと本当に驚きました。もしかしたら、私の家も変われるかもしれない…と、少し希望のようなものが見えました。

部屋づくりを始めたことで

私は、インテリアに関する資格はもっていませんし、インテリアが趣味でもありません。なので、見よう見まねで部屋づくりをはじめました。家具を買い替えてみたり、捨ててみたり、おしゃれな小物を買ってみたり…初めてのことばかりでたくさん失敗しました。

でも、失敗していくうちに気づいたことがあります。それは、家具を買い替えても、処分しても、おしゃれな小物を飾っても部屋を好きにはなれていなかったということです。嫌いだと感じているお部屋になにかしていても、心の奥底で「嫌い」という感情があるとなにをしても自信がもてず、「好き」にはなれていませんでした。
意外かもしれませんが、嫌いから好きになるたったひとつの工夫は「自分自身が変わること」だったことに気づいたのです。

「嫌い」から「好き」に変えるためにした工夫

とはいえ、自分のなにを変えたらいいのかと思いますよね。私が最初にしたことは、「自分の家の好きなところを探すこと」です。どんなお家でも必ずいいところはあります。そこを見つけていくうちに、古いの家でもだんだんと愛着がわいてきて嫌いだったところが好きに変化していました。

たとえば、この蛇口です。引っ越してきたときは、不便で使いにくくてダサいと思っていました。でも、好きなところを探すようになってからは、レトロでかわいいに変わったんです。こんな感じでちょっとしたことで大丈夫です。少しづつお部屋の好きなところを見つけて見てください。いつの間にか自分のお部屋のファンになっているかもしれません。

団地に関わらず、今住んでいる家の「ここがちょっと…」という部分にはきっとそれぞれ理由があるかもしれません。でも、よく見てみると、それが愛せるポイントになるかもしれません。ぜひ試してみてくださいね。