少ないお金で暮らそうとすると、節約したり物欲を抑えたりと慎重になりますよね。そんな中でお金としっかり向き合い、節約しながらも心豊かに暮らす人にクローズアップ。72歳、月5万円でひとり暮らしを楽しむブロガー・紫苑(しおん)さんに、「月5万円の生活費の使い方」について教えてもらいました。

無駄買いを防ぐ「マイルール」。条件に合わないものは買いません

少ないお金で暮らそうとすると、お金の使い方はいやでも慎重になります。ただただ出費を絞るだけでなく、本当に自分にとって価値のある使い方を。なにが好きで、なにが快適なのか、自分だけの価値観がわかってきたと紫苑さんはいいます。

【写真】あまり布でつくったヘアアクセ

手持ちのものを最大限に活かす! といっても、たまには服が買いたくなることもあります。

「リサイクルセンターで古着を買うぐらいですが、買い物にはマイルール(素材は綿や麻などの天然もの、色はブルーかグリーンか無彩色)を決めているので、無駄な買い物はしません」

お金の大切さを実感してから、家族との距離感も快適に

「若い頃は先々のことより目先のことばかり。いい母親ではなかった」という紫苑さん。近年はそんな親子関係にも変化が。

「地に足をつけて暮らすようになって、独立した子どもたちの不安も少しは軽くなったでしょうか。今は関係も良好です」愛用しているベッドは、息子さんから譲ってもらったものだそう。

紫苑さんのお金のかけどころ、削りどころ

紫苑さんにお金のかけどころ、削りどころを教えてもらいました。

●市販品やプロの手を借りなくても大丈夫!

美容院に行かなくなって、もう何年も経ちます。髪の量を抑えるため、すきバサミでセルフカットしてカラーも自分で。あまり布でつくったターバンでまとめ髪にアクセントを。

お風呂に入るときは、湯舟に重曹とアロマエッセンスを。いい香りで癒されるだけでなく、重曹入りのお湯なので湯アカが付きにくくてお掃除もラク。排水溝のぬめりも減りました。

●寝具や敷物など、体調に影響するものにはお金をかける

夏用に買った、畳マット。じゅうたんだと暑い夏も、畳なら快適。ストレッチをしたり、寝転んだり。気が向くと、お茶を点てることも。

「ヤフオク」で見つけたカシミヤの毛布! 冷え性なので冬に助かります。定価5万円ほどのものを送料込みで1万円ほどで。

『ゆとりある日々を過ごしている人の素敵なお金の使い方 2024年度版』(扶桑社ムック)では、今回紹介した以外にも、自分らしいお金の使い方で幸せに暮らしている人たちを紹介。そのほか、年金のもらい方、老後の安心な住まいなど、プロのアドバイスも満載です。