寒い季節においしい「白菜」。丸ごと買ったほうが断然経済的ですが、大きくてなかなか使いきれないという人は多いのでは? テレビ、雑誌で活躍する人気料理家・藤井恵さんに、白菜をおいしく食べきる方法を教わりました。

白菜の保存食とアレンジレシピ

白菜が旬の時季には丸ごと1個買ってくる、と藤井さん。半分は鍋物に使い、残りは塩もみにしておくそう。
「塩が回ると、しんなりしてたっぷり食べられるうえ、冷蔵庫が育ててくれるとでも言うのでしょうか、時間とともに変わる味わいも、お楽しみのひとつです」

●白菜の塩もみ

【材料(つくりやすい分量)】

白菜 1/2個(1.2kg)
塩 24g(※塩は白菜の量の2%に)

【つくり方】

(1) 白菜は軸と葉に切り分け、軸は繊維に沿って4cm長さ、7〜8mm幅の短冊切りにし、葉は3cm四方に切る。

(2) ボウルに(1)を入れ、塩をふってまぶす。

(3) 保存容器に(2)を入れ、冷蔵庫で保存する。

保存期間は冷蔵で1週間

【POINT】

・塩をふって混ぜるときは、もまずに優しく混ぜてください。自然に塩をなじませたほうが、甘味が引き立ちます。大きいボウルがなければ、2回に分けてまぶせばOK。

・最初のうちはあえ物やサラダなどの生食するおかずにし、時間がたって酸味が出てきたら、鍋物や炒め物などの加熱調理するおかずに使うのがおすすめです。

 

●【アレンジレシピ】白菜と豚肉の中華鍋

酸味の出た古漬けの白菜でつくるのがおすすめ。

【材料(2人分)】

白菜の塩もみ 300g
豚バラ薄切り肉 150g
酢 大さじ2
干ししいたけ 4枚
エノキダケ 1袋
A[干しエビ20g 酒大さじ2 顆粒鶏ガラスープ小さじ1 水4カップ]
B[ショウガ、ニンニク(各みじん切り)各1かけ 練りごま(白)大さじ2 しょうゆ、酢各大さじ1と1/2 砂糖、酒、ごま油各小さじ1 豆板醤小さじ1/3 塩小さじ1/4]

【つくり方】

(1) 白菜の塩もみは水気を絞って酢を混ぜる。

(2) 豚肉は5〜6cm長さに切る。

(3) 干ししいたけは水につけて戻し、軸を除いて半分にそぎ切る。エノキダケは根元を切り落としてほぐす。

(4) 鍋にAと(3)の干ししいたけを入れ、10分おいてから火にかける。煮立ったら弱火に10分かけ、(1)を加えて5〜6分煮る。(2)とえのきだけを加えて火をとおし、混ぜ合わせたBをつけていただく。

メリットいっぱいの「野菜ストック」を1冊にまとめた『藤井 恵の季節を味わう野菜ストック』(扶桑社刊)。春夏秋冬の旬の野菜はもちろん、一年じゅう手に入りやすい野菜や、乾物などのストックレシピ34点と、アレンジレシピ126点を収録しています。