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年齢を重ね、身軽な暮らしを目指すためにものを捨てたり、処分したりしている人も多いのではないでしょうか? ところがいくら捨ててもなんだかすっきりしない…。かつてそんな悩みを抱いていたという、整理収納アドバイザーでブロガーの原田さよさんが、すっきり片づけをしていくコツを教えてくれました。

記事の初出は2023年2月。内容は執筆時の状況です。

捨ててもすっきりしないわけは目的がないから?

 50代に入れば、そろそろ家の中をすっきり片づけて負担を減らしておきたい、ラクに暮らせるようにしておきたいと思い、捨て活を始める方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ところが、意を決して捨てることから始めてみたのに、捨てても捨ててもすっきりしなくてウンザリしてしまう人がいらっしゃるかもしれません。捨てているのにものが減った気がしないし、身体ばかりが疲れるように感じてモヤモヤするのです。50歳で家じゅうの片づけを始めた頃の私が、まさにそうでしたから、その気持ちがよくわかります。

今日は、捨ててもすっきりしないときの解決方法をまとめてみました。

なぜ捨ててもすっきりしなかったのか

では、なぜ私は「捨てても捨ててもすっきりしなかった」のでしょうか。そもそもものの総量が多かった、捨てては買うということを知らず知らずのうちにくり返していた、というのもありました。ものの定位置が決まっていないとか、自分が片づけても家族が片づけないからということも思っていました。

でも答えはもっとシンプルで、片づけの目的が不明瞭だから、いつまでたってもすっきりしなかったというのが後からわかりました。50代からの片づけ。なんのために捨てているか、まずはそこを確認したいですね。

50代は、片づけの目的を確かめておく

捨てても捨ててもすっきりしないときは、頭の中を先に整理して片づけの目的を確かめることが大事です。「片づけたあとその部屋でどんな暮らしがしたいか」を考えてみませんか。
たとえば50代以上であれば…、

●物置状態だった部屋を自分の趣味部屋にして、これから先を楽しむ

●捨てないと決めた大切なものを収納するスペースを、押入れのなかにつくる

●ものが少なくなったリビングで、ゆっくりお茶の時間を楽しみたい、できれば友達も呼びたい

具体的な目的があるほうが片づけが進むし、捨てたあとの達成感もあります(捨てても捨ててもすっきりしない、ということがなくなる)。また、捨てるか捨てないかで迷ったときも、目的がはっきりしていれば判断しやすくなります。大切なものとそうでないものの区別をしていくのも、50代以上では必要な作業です。

片づけの目的はこう見つけます

もし自分がなんのためにものを捨てているかわかりにくければ、次のように考えてみてほしいです。(1)が目的につながり、(2)がそれを叶えるための手段になります。

(1) 自分はなにに困っていて、片づけを始めようとしていたか
(2) それはどうすれば解決できそうか

目的がわかりにくい場合は、まず冷蔵庫の片づけがおすすめです。健康に気をつけ始める50代にとって食べ物の管理は必要不可欠だし、食べ物なら要不要の判断もしやすいからです。

●目的

つい買いおきしすぎ、冷蔵庫でしょっちゅう食べ物をダメにしてしまうのがつらいから、食材のムダをなくし、冷蔵庫を効率よく使えるようにする

●どう解決するか

賞味期限のきれているものは処分、何年も使っていない調味料は処分、古くなっている食材はさっさと使って食べてしまう

●片づける方法

消費期限や賞味期限の短いものは、少ない量のものに変えてみる、食材や調味料も固定させ(おなじみのもの)、最後まで使いきるようにしてみる、ふだんよく使うものを、中段の出し入れしやすい位置に収納し、目につきやすいように縦長の収納ケースに入れ、冷蔵庫の前から奥まで生かせるような使い方にする

難しく考えず、シンプルにスペースを区切ってそこにある不要なものだけ捨てていくのもいいと思います。今日は冷蔵庫の野菜室だけとか、冷凍室だけとかいうように。目的を見すえながら片づけるのが大切です。

終わりに:効果を実感しやすい場所から始めよう

老後のことを考え、やっと重たい腰をあげて片づけはじめたものの、なんだかすっきりしない。たくさん捨てているのに捨てていないような気持ちになる…こういうときは片づけの目的を確かめ、効果を実感しやすい場所にあるものから見直してみてほしいです。

いつも使う場所がすっきり使いやすくなれば、達成感を味わえるので、それが次の片づけにつながります! ぜひトライしてみてくださいね。