若い頃と食べているものは変わっていないのに、やせにくくなるのが50代。ダイエットしようと思っても、仕事、子育てなどで忙しく、先延ばしを続けている…なんて人も多いかもしれません。「大人の食べやせには、正しい食の知識が不可欠。食べる量を減らすのではなく、ちょっとした工夫をしながらしっかり栄養をとることで、体は変わります」と語るのは、国内最大級のAI食事管理アプリ『あすけん』の管理栄養士・道江美貴子さん。50代によくあるダイエット悩みを解決していただきました。

食事の時間が不規則なら、18時頃におにぎりなどで“先取り夕食”を!

1日3食を決まった時間に食べたくても、予定に振り回されてしまい、食事時間がバラバラになっている方も多いでしょう。

『あすけん公式 50代からの食べやせ術』(扶桑社刊)の著者である道江美貴子さんはこう語ります。

「ダイエット中にいちばん避けたいのは、空腹時にドカ食いしてしまうこと。空腹時は血糖値が下がっていますが、甘いお菓子や飲み物、パンなどの白い炭水化物を大量に食べてしまうと血糖値の乱高下を招き、それが続くと糖尿病を引き起こす要因になることもあります」(道江さん)

とくにポイントとなるのが、昼食と夕食の時間をあけすぎないこと。

「会社勤めをしていて、12時にランチを摂り、帰宅して夕食を食べるのが21時過ぎ…という生活スタイルの方におすすめなのは、夕方の18時頃に、おにぎりなどの主食を“先取り夕食”として食べることです。

ほかにも、手軽に栄養を補えるコンビニなどで売っているバータイプの栄養補助食品を利用するのもよいでしょう。ただし、チョコレート入りやケーキ風のものは避けてください。

ポイントは低GI(食後の血糖値に与える影響が低い)の食品を選ぶこと。おにぎりなら雑穀やもち麦を使ったものがおすすめです。帰宅後の食事は、消化にいいスープや温野菜などの副菜を中心にし、胃腸への負担を減らしながら栄養をとりましょう」(道江さん)

子どもや夫の食事に合わせている人は、自分用につくりおき&夕飯の時間を決めて

育ち盛りのお子さんがいる方に多いケースです。揚げ物やボリュームたっぷりの炒め物などをつくっていると、つい自分も一緒に食べすぎてしまいがちに。

「おすすめの方法は、自分用の食べ物を別につくりおきしておくことです。例えば、メインのから揚げは一緒に食べるけれども2個ぐらいにしておき、自分用につくりおきしていたきんぴらゴボウやひじき煮などの副菜をプラス。雑穀米や玄米を食べたいけど、家族が好きじゃないなら、やはり別に炊いて小分け冷凍しておき、自分の主食にしてみましょう。ちなみに家族がなかなか野菜を食べてくれない場合は、具沢山みそ汁がおすすめ。たっぷりの野菜も汁物にすると食べやすくなります」(道江さん)

家族の帰宅時間がバラバラで、家族の食事を準備するごとに自分も一緒に食べてしまうというのも、よく聞かれるパターン。気がつけば、おやつ、夕食、夜食と、だれかが食べるたびに一緒になにかをつまんでいて、それが体重の増加につながっている可能性もあります。

「そんなときは、ご自身の食事の時間を決めるようにしてください。『夜、塾へ行く子の夕食時間である18時を、自分のご飯タイムにする』などです。ご自身のメインの夕食時間を決めておけば、前後の時間にダラダラ食べる習慣もなくなるはずです」(道江さん)

『あすけん公式 50代からの食べやせ術』(扶桑社刊)には、おいしく食べて無理なくやせた人たちのインタビューや、栄養士考案の簡単レシピ、知っておきたい食べやせ知識などが満載です。