2024年も続きそうな物価上昇の流れ。ファイナンシャルプランナーで家計再生コンサルタントの横山光昭さんが今後について解説します。「食費」の節約ワザも教えてもらいました。

家計再生のプロが実践する「食費のやりくり術」

現在、家族7人で暮らしている横山さん一家の食費は、月7万5千円。物価が上がっても、金額はずっと同じ。

「予算は週1万5千円に分けて使います。買い物は週末にまとめて行い、週半ばに1回買いたすのが基本。困ったときは、小分け保存しておいた食材やふるさと納税の返礼品を駆使して、なんとか乗りきっています」

食費はやりくり次第で大きな成果が出るので、「じつは見直しやすい費目」だそう。ここからは、横山さんが実践している食費の節約ワザを紹介します。

家族共用の財布に毎週1万5千円を入れておく

予算は週1万5千円。「1万円分はキャッシュレス決済でチャージ。5千円は現金で家族共用の専用財布へ。買い物にはこの財布を持参し、残高を確認しながら使うのがルール」

お酒などの嗜好品はおこづかいのなかで買う

お酒やお菓子代は、家族それぞれがおこづかいから捻出。「好みがさまざまなものは、おこづかいで好きに買うのが合理的。自分で払うから、買いすぎを防げるのも利点です」

調味料の買いだめをやめ、ストックは1本までにする

調味料のストックは1本だけに! 「ストックが多いと、使い方が雑になって結局はムダに。災害が起きても、それぞれ1本ずつあれば復旧までは十分もつので、買いだめはしません」

スーパーに行くときは事前に買うものを決めてムダ買いを防止

買い物は今必要なものだけを厳選。「近所の安いスーパーにメモを持参し、目的の売り場へまっしぐら! ほかの売り場には近づかないようにして、ムダ買いを防いでいます」

夕飯は家族のおなかのすき具合に合わせ、つくる量を調整

買ってきた食材は小分けにして保存し、使い回しながら1週間で使いきり。「つくりすぎると食べ残しが出るので、子どもたちにおなかのすき具合を事前に聞き、量を調整しています」

3か月に1回は冷蔵庫の中身を見直し、フードロス対策を徹底

3か月に1回、冷蔵庫の中身をすべて出してチェック。「在庫を把握して、重複買いや使い忘れを防いでいます。賞味期限が近いものは、冷蔵庫の手前に置いて早めに使う工夫も」

ふるさと納税はマスト!お米を中心にフル活用

食費節約にフル活用しているのが、ふるさと納税。「返礼品はまずお米、残りで肉や魚、果物を選びます。家族で分け合える小分け包装のものを2か月に1度こまめに頼み、ムダを出さないようにしています」

ESSE読者の節約ワザを拝見!

ここからは、ESSE読者が実践している「食費の節約ワザ」を紹介します。

●よく行くスーパーの底値や特売日を把握!

「定番で買うものはそれぞれの底値を調べ、いちばん安いお店で買うようにしています。買いに行くのは、特売日かポイント5倍デー。できるだけクレジットカードを使い、お店とクレカのポイントをダブル取り。買い物は基本的にクルマで行くので、必要なものをメモして一度に買うことでガソリン代も節約!」(Tさん 愛知県・52歳)

 

●3つの“ない”を守り食費の値上げに対抗

「手土産にお菓子は買わない、料理はあれこれがんばってつくらない、パンやソーセージ類は買わない。この3つを徹底しています。そのため、思いきってトースターは捨て、ソーセージ類は旅先のホテルの朝食でのみ食べています。ほかにも、肉を減らし卵を3パック買いおきするなどして、食費をダウン!」(Oさん 神奈川県・38歳)

 

●食材の使いきりを徹底。月の食費を6万円に

「とにかくフードロスを減らすことが節約への近道! 野菜は比較的安い旬のものを中心に買い、ヘタはギリギリで切るように心がけています。缶づめなどの汁は栄養があるので、みそ汁に入れて有効活用。外食の際は、まだ幼い子どもが料理を残すことがあるので、それを踏まえて自分の注文を考えるようにしています」(Cさん 東京都・46歳)