部屋がなんとなく片づかない…という場合、意外と「紙もの」の存在が大きかったりします。そんな「気がつくとたまってしまう紙もの」を増やさない工夫について、50代60代の暮らしについて発信する整理収納アドバイザーの原田さよさんに、教えてもらいました。

リビング、ダイニングに「紙もの」が増えてしまう理由

リビングダイニングに「紙もの」が多く集まってしまうことはありませんか。必要な書類などを電子データに変換して残すペーパーレス化も大切ですが、まずは、家に入ってくる紙ものを減らすことから始めるのもいいと思います。

学校や自治会からの連絡、「○○を売りませんか?」「○○店、オープン!」などの地元業者のチラシは、まだ紙で届く地域があるのではないでしょうか。このように、リビングダイニングに紙ものが圧倒的に多いのは、外から入ってくる割合が高いからです。

郵便物は中身をすぐ確認、すぐ処分する

郵便物はすぐ開封して確認し、重要なもの以外は処分する習慣をつけましょう。中身がよくわかないまま(要不要がわからないまま)未開封で保管し続けると、量が増えていくだけでなく、開封して確かめるのがますます億劫になっていくものです。

私は自分宛のものは家に入ってすぐ開封できるよう、ハサミを玄関に置いています。不要なものは個人情報を消すローラースタンプをさっと使うと、迷わず捨てられます。

ちなみに、家族宛ての郵便物は階段へ置き、それぞれが2階の自室へ持って上がるようにしていました。

読まない本は早めに手放す

読まなくなった本も紙ものとしてどんどんたまっていき、収納を圧迫していたので、あまりにも古い本は自治体の古本回収日に合わせて出してきました。そこまで古くない本は、早めにリサイクルショップや宅配買取りを利用して手放すようにしています。もし古本を買う立場なら、なるべく新しい方がうれしいと思うからです。

自分で選んで買った大切な本を手放すのが辛い人もいると思いますが、読まなくなっているなら、「次の人へ回す」と考えると、気持ちがにラクなるのではないでしょうか。

読まない媒体はすっぱりやめる

新聞をやめるのは寂しかったのですが、読んでいるのは家族のなかで私だけになっていたと気づいたので、数年前に思いきってやめました。初めは毎朝読むという習慣がなくなり、頼りない感じでしたが、新聞を束ねるという作業からも、回収日に忘れずにもっていくということからも解放され、ラクになりました。

新聞ではなくても、たとえば趣味の会などの会報、利用したことのあるお店からのDMなど、読まなくなっているものがあるなら断ってもいいのではないでしょうか。最初はそれも面倒に感じるかもしれませんが、読まないとわかっているものがポストに入らなくなるのは想像以上にすっきりしますので、ぜひ試してみてほしいです。

お店の紙袋や包装紙は必要以上にもらわない

最近のお店はだいぶ簡易包装になってきていますが、ていねいに包んでくれるお店もまだまだ多いです。でも、そういうサービスが必要ないと思えるなら、「簡単な包装にしてください」と言ってみるのもいいと思います。私は紙袋や包装紙がなかなか捨てられない性分だったので、断るようにしてよかったと納得しています。

余談ですが、紙ものといえば、私が家じゅうを片づけはじめた50代の初め頃には、電話帳や地図帳、住所録もまだありました。ただでさえものでいっぱいになっていたキッチンカウンターの上に、何年も置いたままにしていたのです。それらは、ホコリをかぶっていた飾りものと一緒に処分しました。

私のように、使わないのにそこにあるのが当たり前になっていたものがリビングダイニングにあったら、それも合わせて処分しましょう。すっきりすると思います。

紙はたまると邪魔になるというだけでなく重たくなって扱いにくくなるので、そうなる前に「これ以上は増やさない」工夫も試してみてくださいね。

原田さよさんの書籍『50代はやめどき、捨てどき、楽しみどき』(扶桑社刊)が発売中。