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 シャビ監督は土曜日に行われたビジャ・レアル戦にて敗戦を喫した後、「6月末日をもってFCバルセロナを離れることを発表したいと思う」と語った。「もう数日前に決断していたことだ。その時が来たと思うから。クラブには今、また別の刺激が必要であるように思う」

 さらに「私はクラブのこと、選手たちのことを考えている」と含みを持たせる発言をした後、「冷静になれると思うよ」ともコメント。実際バルセロナではここのところ負のスパイラルに陥っており、リーグ戦では首位レアル・マドリードとの勝ち点差がついに二桁に到達。それに加えて木曜にはコパ・デル・レイでビルバオの前に敗退。残るタイトル獲得への希望はチャンピオンズリーグという非常に高きものとなっており、このままでは再び無冠でシーズンを終える可能性が高いをいわざるえないだろう。

 それゆえシャビ監督にとって、自分をさておきクラブを優先することは「当然の行動」であり、ラポルタ会長とともに「非常に人間的な対話を行なった」結果で、「今がクラブにとって適切な時期であり、なおかつ最善のことだとも思っている。特に選手たちにとっては、方向転換の時期がきたんだ」と言葉を続けている。「全体的な状況を少しでも緩和させていきたい。良い仕事はできたという感覚はあるし、この夏いっぱいまでとする必要があるという感覚もある。これで選手たちは更に背中を押され解き放たれると思うよ」

 別の言い方をするならば、結果的にこの発表をするにあたり、この日のビジャ・レアル戦はまさにこの状況の裏付けとして、悪い意味でぴったりだったかもしれない。2点をリードしながら、最終的には5失点で完敗。「これまでのキャリアの中で、これほど辛い敗戦は余り記憶にはないよ」とかつてW杯やユーロも制した元スペイン代表MFは肩を落とした。

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 一方のラポルタ会長は「彼はバルサのレジェンドであり、実直な威厳ある人間で、そしてバルサを愛している。私は彼と彼のスタッフによる献身性が最大のものであることを理解しており、今回の決断を受け入れたいと思っている。ただ決して誰にとっても、とても喜べるような状況ではないことは確かなことだ」と説明。「チームを強化した後に期待されていたような結果はまだ満たされていない」としながらも、「リーグ優勝争いは厳しいがまだ終わっていないし、CLで勝てるためにできる限りのことをしたい。それに我々は着手している。」と意気込みもみせた。

 なお後任人事については既に何人かの名前が浮上しており、スポルトではパリ・サンジェルマンのルイス・エンリケ監督の復帰や、同時期にこの夏での退団を発表したユルゲン・クロップ監督も「夢の候補」として紹介されており、またASではレアル・ソシエダのイマノル・アルグアシル監督、バルサの株チームのラファエル・マルケス監督、そしてFCボローニャのチアゴ・モッタ監督ももリストに名を連ねていると報じている。