家づくりのコストダウンの有効な方法として、施主支給があります。3年前に地元工務店で注文住宅を建てた日刊住まいライターは、食洗機、ガスコンロ、室内用物干しなどを、安く購入し施主支給しました。工務店の保証はつきませんが、購入時につけた保証で解決。合計17万円のコストダウンにつながり、その後も問題なし。しかし、想定外のことも!

食洗機、室内用物干しを施主支給してコストダウン

筆者は、妻と子ども2人(10歳と7歳)の4人家族。家づくりの際に、28社のハウスメーカーを見学。3年前に地元工務店で、2階建ての注文住宅を建てました。

コストダウンするために照明(ダウンライト以外)、食洗機、ガスコンロ、室内用物干し、ガス乾燥機などを施主支給しました。事前に工務店にしっかり確認したことで、3年暮らした今も、施主支給してよかったと感じています。ただ、ちょっと戸惑ったこともありました。よかったと思っている理由と合わせて、詳しく紹介しましょう。

 

保証も確認。施主支給で17万円のコストダウンに

こちらの写真に写っている、照明やダクトレール(写真右)も施主支給したものです。

施主支給についてですが、対応してくれるかどうかはハウスメーカー、工務店によると思います。まず、確認が必要でしょう。ちなみに筆者が依頼した工務店の場合、施主支給自体は対応可能とのことでした。ただ保証については一切しないので、ご自身で対応くださいとのこと。

工務店によると、たとえば照明が壊れた場合、自社で発注したものは、1年以内なら作業費用含めて無償で対応するとのこと。しかし、施主支給の場合は、メーカー保証で照明自体は新しいのがきても、作業費用はかかると言われました。

ただ、工務店で発注した照明でも、施主支給した照明でも、建築時の設置作業費用は変わらないとのことでした(※)。

筆者は、照明、室内用物干し、ガスコンロは、そんなに壊れるものではないので、施主支給をしても問題ないと判断。ちなみにこれらのものは、工務店経由で発注しても、保証は1年でした。

また、壊れる可能性のある食洗機、エアコンについては、インターネットで購入時、10年の保証に加入しました。結果、保証の問題も解決。工務店経由で購入するよりも、合計で17万円も安く抑えることができました。

※施主支給ができるか、また、できる場合にも条件は、施工するハウスメーカーや工務店によって異なります。事前に確認してください

問題は工務店に支給するタイミングと保管場所

保証が対象外となることは想定していました。しかし、それ以外のことでちょっと困ったことがありました。それは保管場所と支給するタイミング。てっきり購入したら工務店に預ければいいと思っていましたが、そうではなかったのです。

工務店としては、作業タイミングで連絡するので、それに合わせて支給してほしいとのこと。万が一、保管している期間になにかあっても、責任は負えないからという理由からです。

そうなるといつでも渡せるように、前もって購入しておかなければなりません。照明19個、ガスコンロ、食洗機、エアコン、これらを段ボールのまま保管しておくのはそれなりのスペースが必要です。

筆者の場合、しばらくの間、仮住まいの一室が段ボール箱でいっぱいという状況に。また、支給するタイミングは、工務店の作業の進み具合で、急に変わることもありました。

幸い筆者は、近くに仮住まいしていたので、そこまで大変ということはありませんでした。しかし、遠い場所で仮住まいしていたら、大変だったと思います。

3年暮らしてみて施主支給で困ったことはなし

3年暮らしてみて困ったことは、とくにありません。エアコンが一度水漏れすることがありました。しかし、保険に加入していたこともあり、無償で対応してもらえ解決しました。

食洗機についても、急に電源がつかなくなることがありました。住み始めて1年5か月後のことです。

1年だと工務店経由での発注でも、設置した工務店の保証は切れてしまっているタイミング。しかし、こちらも、ネットで購入時、保険に加入していたので無償で解決。ちなみに原因はヒューズ切れ。部品交換で直りました。

どちらも同じ保険だったのですが、電話対応は365日24時間。レスポンスもよくまったく問題ありませんでした。

筆者の場合、費用も工務店から購入するよりも安く抑えることができ、保証についてもインターネットで、購入時に加入した保険で対応。実際に故障しても、無償で対応してもらえました。ですから施主支給してよかったと思っています。

費用が安くなるか、保証がどうなるかは工務店によって変わると思います。しっかり確認して、施主支給を選択肢として考えてみる価値はあるのではないでしょうか。