94歳、前向きに過ごすために「意識していること」。大きな病気を何度も経験したけど元気なわけ
90歳を超えてもなお、ワクワクしながら毎日を楽しむすてきな女性にインタビューし、日々が豊かになるライフスタイルや考え方のヒントを伺いました。今回は、SNSでも人気のつくだ煮店店主・草間千恵子さんに元気の秘訣を教えてもらいました。
常に動いていることで、幸せに出会い、心が豊かになります
浅草のつくだ煮店の店主として、インスタグラムやユーチューブでも大人気の草間千恵子さん。70歳のとき、約50年続いた呉服店をたたみ、つくだ煮店を始めました。
●身なりを整えてお店に立つと、元気が湧いてきます
「これからの時代、呉服店は難しいと思ったの。展示会のお土産としてお渡ししていた葉唐辛子のつくだ煮が好評だったから、これでお店をやったらいいとひらめいたんです。私は結婚前の若い頃からずっと働いてきて、勘みたいなものもあったのね」
元気いっぱいの草間さんですが、これまでに大腸がん、肺がん、脳梗塞など、大きな病気を何度も経験しています。
「早く復帰して仕事をしなきゃという気持ちが強くて、長く寝込んでなんていられません。身なりを整えてお店に立つことで、気持ちがシャキッとするんです。私にとって接客は最高の喜び。お店があるから、今もたくさんの人たちと会って話すことができて、毎日幸せを感じています」
草間さんのお仕事ヒストリー
14歳:闇市のラーメン店を始める
17歳:米軍住宅のジェファーソンハイツでメイドとして働く
18歳:米軍住宅のワシントンハイツでメイドとして働く
19歳:結婚。洗いばり屋(着物のクリーニング)を始める
24歳:呉服店を始める
70歳:呉服店をたたみ、つくだ煮店を開業
94歳:現在もつくだ煮店・店主として働く
前向きに過ごすための3つのヒント
いつでも楽しい、なんてことはないから。どんなことにも「向き合う姿勢」が大切です。
●店頭に立ってお客さんと向き合う
「常連さんから修学旅行の学生さんまで、さまざまなお客さんと会えるのが幸せです」。最高齢の常連さんは、95歳の男性だそう。遠くから草間さんに会いに来るお客さんも。
●日課の朝練で新しい空気に触れる
毎朝近くのコンビニまで歩いて行って帰ってくる「朝練」を日課に。「続けていると体の動きがスムーズになります。“推し”のイベントはもちろん、春に温泉旅行に行くことが今の目標です」
●つらいことがあったら好きなことを考える
大好きな演歌歌手の辰巳ゆうとさんのユーチューブを見たり、ショーに行くことが毎日の活力に。「転倒してケガをしたときも、推しのイベントに行きたくてリハビリをがんばりました」