オープンな非営利団体だったOpenAIが財務関連の書類をこっそり公開しなくなっている

OpenAIは、サム・アルトマン氏やテスラやイーロン・マスク氏、投資家のピーター・ティール氏らが2015年に立ち上げた非営利の研究組織です。そんなOpenAIが、以前は公開していた財務関係の文書をこっそりと公開しなくなっていたと報告されています。
OpenAI scrapped a promise to disclose key documents to the public | Hacker News
OpenAIがどういう経緯で設立されたのかについては、以下の記事にまとめられています。
DeepMind・OpenAI・Anthropicの設立の経緯について、AIのリスクを最も恐れていた人々は自分たちがトップになるべきだと決心し構築するまで - GIGAZINE

OpenAIが一般企業ではなく非営利団体として設立された理由について、共同設立者であるグレッグ・ブロックマン氏とイリヤ・サツキヴァー氏は公式ブログで「私たちの目標は、金銭的利益を生み出す必要性に制約されず、人類全体に最も利益をもたらす可能性が最も高い方法でデジタル インテリジェンスを進歩させることです。私たちの研究には経済的義務がないため、人間へのプラスの影響に重点を置くことができます」と語っています。なお、この記事は記事作成時点で削除されていました。
そのため、OpenAIはアメリカの税務当局に提出した報告書に、「一般のあらゆる人が管理文書や財務諸表、利益相反の管理に関する規則のコピーをレビューできる」と記しており、透明性の高さをアピールしていたそうです。
2023年11月に起こったアルトマンCEO解任騒動の原因の1つは、OpenAI以外にもさまざまな事業に携わっているアルトマンCEOと取締役会のコミュニケーション不全だと報じられています。IT系ニュースサイトであるWIREDは、利益相反の管理に関する規則にさえアクセスできれば、たとえばアルトマンCEOが個人的に投資している原子炉メーカーやAI関連のプロジェクトに対し、OpenAIの新しい取締役会がどういった権限を持っているかがわかるかもしれない、と述べています。

しかし、WIREDが2023年2月にこれらの記録を要求したところ、OpenAIからは「求めに応じて財務諸表を提供します。OpenAIは当社の業務を業界標準に合わせており、2022年以降内部文書を公に配布しないという方針もこれに含まれます」という回答が返ってきたそうです。
OpenAI自体は非営利団体ですが、取締役会が率いる非営利法人の下に営利法人が存在する構造となっています。OpenAI全体の財務諸表を見ると、収入が4万4000ドル(約650万円)で支出が130万ドル(約1億9200万円)とあり、非営利法人らしい収支となっています。しかし、OpenAIの2023年における総売上は16億ドル(約2360億円)だったと報じられていて、その16億ドルがどのように分配されたのかは不明なままです。
