家をすっきりさせたいのに、なかなか片づかない…。そんな人は、つい言ってしまう「口癖」があるかもしれません。ここでは、ミニマルな暮らしにまつわる著作が多数ある、カナダ在住のブロガー筆子さん(現在60代)に、「片づかない人が言いがちなこと」を教えてもらいました。

片づかない人が言いがちな口癖

不用品をたくさんためこみ、片づかない部屋にいる人が、無意識に発している口癖を7つ紹介します。

口癖の背後には、自分でも気づかない「いつもの思考パターン」があります。ふだん何気なく話している言葉が、私たちの思考や行動に影響を与えています。たとえば、否定的なことばかり言っている人は、なかなか前向きな行動ができませんよね?

片づけなくてすむ言葉を発している自分に気づいたら、そのときこそが、片づけるタイミングです。

1.忙しいから時間のあるときに片づけよう

片づけすべきだとわかっていても、仕事や家事が忙しい、もっと大事な用事がある、疲れているからできない。こんな理由で作業を先延ばしする人が、よく言う言葉です。

現代人は忙しいから、時間があるときを待っていては、なにもできません。

1日15分でいいので、しっかりスケジュールを決めて、小規模な片づけをコンスタントに続けてください。

2.ものが多すぎて、どこから手をつけたらいいのかわからないのよね

なにをしたらいいのかわからないので、やらないでおこう。そんな選択を繰り返すと、ものだらけの部屋ができます。片づけるものに順番はありません。目の前にあるものから、どんどん処分すればいいだけです。

どんなものでも、手放せばその分ガラクタが減るし、なにも片づけなければ、明日もその状態が続きます。

3.なんか面倒くさいのよね

「面倒くさい」と言ってやるべきことをやらない人は、嫌なことから逃げる癖がついているかもしれません。部屋の片づけは、心身に不調を来すほど大変なことではありません。

基本は、いらないものを見つけて処分するだけ。これのいったいどこが面倒くさいのでしょう? タイマーを2分にセットして、とりあえず2分だけやってみてください。

4.どうせまた散らかるし

いったんきれいにしてもまた散らかるから、片づけなんてむなしい。そうあなたは思っていますか? たしかに、不用品を家の中で移動させているだけだと、時間が経つとまた散らかります。

しかし、いらないものをきっちり家の外に出せば、たとえ散らかってもすぐにリセットできる家になりますよ。

片づけをすることで、ものの流れや買い物ぐせなど、生活習慣も見直せますから、不用品の選別作業をやる価値はおおいにあります。

5.私は片づけが苦手なの

「私は片づけができない、苦手だ」と何度も口にしていると、そういうセルフイメージが強化されるので、とても危険な口ぐせです。

どんなことも、いきなり上手にはできません。これまで片づけをあまりしてこなかった人は、苦手で当然なのです。

不用品を見つけることや、実際に処分することに最初はすごく時間がかかるかもしれません。しかし、明らかなゴミなど捨てるハードルの低いものから捨て始め、小さな成功体験を積み重ねれば、だんだん片づけがうまくなります。

「苦手だ」と言ってなにもやらないと、苦手な状態にとどまってしまいます。

6.片づけなくても困るわけじゃないし

多少ものが多くても、散らかっていても、私の人生はそれなりに回り続ける。だから、べつに片づけなんてしなくていい。

たしかに、部屋がごちゃごちゃしていても、明日は普通にやってくるでしょう。でも、あなたは、そんな暮らしをずっと続けている自分が好きですか?

なりたい自分になるために、ほんの少しでいいので、今日、不用品を捨てましょう。

7.いつか使うかもしれないから片づけなくていい

不用品を捨てない人が口にする典型的な言葉です。

「いつか」が本当に来るのなら、目の前で山になっているガラクタは、そもそもガラクタにはなっていなかったでしょう。

「いつか…」と言っている自分に気づいたら、「そのいつかって、具体的にはいつなの?」と自分で自分に突っ込んでください。

使うタイミングが具体的にイメージできないなら、もう手放しましょう。

以上、7つの口癖を紹介しました。

自分が発する言葉を聞くのは自分自身。同じ言葉を何度も自分に言い聞かせていると、そういう思考が当たり前になります。言葉の使い方に気をつけて、すっきりした環境を手に入れてください。

筆子さんの著書『50歳からのミニマリスト宣言!』(扶桑社)では、ここで紹介した以外にも、上手なものの減らし方や、ミニマリストになってよかったこと、体と心の健康を保つコツなど、これからの暮らしに役立つ内容をたっぷり掲載しています。