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ドジャースへ加わったばかりの大谷だが、その存在感は各所に影響をもたらしている。(C)Getty Images

 大きな期待を背負って入団した“新戦力”はさっそく凄まじい影響力を発揮しているようだ。

 現地時間12月15日、ドジャースはレイズから先発右腕のタイラー・グラスノーとMLB通算52本塁打のマヌエル・マーゴーを、若手2選手との交換トレードで獲得。さらにグラスノーとは5年総額1億3500万ドル(約195億7500万円)の延長契約も締結した。

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 今月11日にエンゼルスからフリーエージェントとなった大谷翔平を10年総額7億ドル(約1015億円)で獲得していたドジャース。その際に結んだ「97%後払い」という異例の契約形態によって生まれた余剰資金が惜しみなく投資された形となった。

 米移籍専門サイト『MLB Trade Rumors』によれば、レイズとグラスノーが交わした来季年俸2500万ドル(約36億2500万円)の契約に、ドジャースは4年1億1000万ドル(約159億5000万円)分の契約を追加した形だ。これにより30歳の右腕は2025〜27年の3シーズンで合計9000万ドル(約130億5000万円)、2028年に年俸3000万ドル(約43億5000万円)の球団オプション(※ドジャースが破棄した場合は年俸2000万ドル=約29億円の選手オプション)を得る。

 これによってスター軍団であるドジャースにとって数少ない懸念材料であった先発ローテーションの穴がひとつ埋まった。これは今月14日の入団会見において「今受け取れる金額を我慢して、ペイロールに柔軟性を持たせられるのであれば、僕は全然、いいです」と後払いに至った意図を説明した大谷がチームの勝利を渇望した結果が多分に影響したと言えよう。

 実際、グラスノー側との交渉において、大谷はドジャースの求めに応じてビデオメッセージを提供。「次は君のためにホームランを打つよ」と熱烈なアピールをしたという。

 早くも大物獲得のためのネゴシエーションに一役買った大谷には、地元記者からも賛辞が寄せられている。ドジャースの専門サイト『Dodgers Nation』のノア・カムラス記者は自身のX(旧ツイッター)で「ショウヘイ・オオタニは世界最高の選手というだけでなく、最高のリクルーターでもある。もし、ドジャースがヨシノブ・ヤマモトと契約するとなったら、彼の肩書きを投手兼指名打者兼ゼネラルマネージャー補佐に変更する必要がある」と冗談交じりに、規格外の影響力を絶賛した。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]