コンゴ民主共和国北東部で研究に参加する医師(2022年1月12日撮影、資料写真)。(c)ALEXIS HUGUET / AFP)

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【AFP=時事】世界保健機関(WHO)は15日、コンゴ民主共和国で流行しているウイルス感染症「エムポックス(サル痘)」が世界中に拡大する恐れがあると警鐘を鳴らした。

 エムポックスは1970年に同国で初めてのヒト症例が確認された。アフリカ中央部から西部の複数の国では何年も前から流行している。同地域では動物由来の感染症が発生することが多い。

 WHOでエムポックスの技術責任者を務めるロザムンド・ルイス(Rosamund Lewis)氏はスイス・ジュネーブでの記者会見で、「コンゴ民主共和国から世界中に感染が広がる事態を懸念している」とし、同国では今年に入ってからの感染疑い例がこれまでの年間報告件数の2倍超に当たる1万3000件を超え、死者は600人以上に上っていると明らかにした。

 先週、カンボジアでも初の感染者が確認された。

 ルイス氏によると、WHOは東南アジアを航行するクルーズ船内で感染が拡大したとみているが、まだ情報が不足しているという。

 WHOは、エムポックスの感染者は主に、同性との性交渉を持つ男性や、1人または複数のパートナーと最近性交渉を持った男性だとしている。

【翻訳編集】AFPBB News

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