Courtesy of Tesla, Inc.

電気自動車メーカーのテスラが、ピックアップトラックの「Cybertruck(サイバートラック)」を購入した後1年以内に転売した顧客に損害賠償を起こす可能性があるとの契約条項を復活させました。

Tesla again threatens to sue Cybertruck buyers who try to resell the cars | Ars Technica

https://arstechnica.com/tech-policy/2023/12/tesla-again-threatens-to-sue-cybertruck-buyers-who-try-to-resell-the-cars/

以前、テスラはCybertruck購入者向けの契約書面に「お客様は、車両の引き渡し日から1年間、車両を販売したり、販売を試みたりしないことに同意するものとします」との文言を記載し、これに違反した場合、5万ドル(約730万円)または売却価格のいずれか大きい方の額を損害賠償として請求する可能性があると警告していました。

この文言は後に削除されたのですが、Cybertruckの販売が始まって2週間が経過した頃、再び文言が復活していることが報告されました。この文言は、一般公開されている(PDFファイル)契約書への記載はなく、実際に購入した人へ渡された契約書にのみ記載があるとのこと。



Courtesy of Tesla, Inc.

テスラは転売を禁止する条項を広く採用していますが、損害賠償についての記載があるのはCybertruckだけです。この背景には、過去にテスラ車がリバースエンジニアリング目的で購入された可能性があることや、単純に転売で利益を得る目的での不正購入が横行したなどの問題が関与しているとされています。

車の転売を禁止しているのはテスラだけではなく、例えばフォードなども同様です。フォードは2017年に特注車を転売したとして俳優のジョン・シナを訴えていて、後に和解しています。

テスラのCybertruckにはいくつかバージョン違いがあり、転売禁止かつ損害賠償請求の可能性があるのは最高ランクの「Foundation」モデルに限られるのではないかとの見方もあります。このFoundationモデルは1000台限定で販売されると伝えられていて、価格は12万ドル(約1700万円)です。これは、4万9890ドル(約730万円)の最安モデルの倍以上。その分、「プレミアムアクセサリー」や自動運転(FSD)機能が搭載されるなど、フル装備のモデルに仕上がっているとのことです。



Courtesy of Tesla, Inc.