中村被告も私的流用認める
一方、宮内被告に対する弁護側の尋問では、女性コンパニオン派遣会社「トライン」を株式交換で買収した際につくったLD株売却益約2億6000万円は「PSI」にいったん送金され、そのうち約1億5000万円は宮内被告と中村被告が同じく香港で設立したペーパーカンパニー「PTI」に流れたことが既に明らかになっている。
中村被告は「PTI」への送金は野口氏への報酬だったとし、うち3000万円の現金を袋に入れて同氏の勤務先で手渡ししたと証言。また、野口氏の了承を得て4000万円を借りて宮内被告と半分に分け、1300万円を生活費に使ったと語った。残りは別のLD元取締役に貸したものの、返済はされていないと答えた。
「トライン」分のLD株売却益について、中村被告は「私の認識では、堀江さんの了承を得て、野口さんへの報酬にしようということになっていた」と証言。横の被告人席で聞いていた堀江被告は、体を大きく後ろにそらして苦笑いをしていた。
宮内被告も同様に9月25日の公判で、「(PTIに送金された)1億5000万円のうち、野口さんから1500万円を借り、生活費に使った」と証言している。【了】
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