築36年の賃貸物件でひとり暮らしをしている50代のようさん。インスタグラムで発信している“シンプリストのおひとりさま生活”が人気です。そんなようさんの、築古物件に住み替えたきっかけや、自分らしく心地よく暮らすために心がけていることを教えてもらいました。

50代目前で築古物件に住み替え、ひとり暮らしがスタート

エステティシャンの仕事をしているようさん。47歳でご自身のサロンをオープンし、49歳のときに築36年の賃貸リノベーションずみ物件でひとり暮らしをスタートしました。

【写真】ようさんが暮らしている築36年の賃貸のリビング

家を住み替えたのは、当時一緒に暮らしていた息子さんが社宅に入ることになったのがきっかけでした。

この物件に決めた理由はずばり「雰囲気のよさ」。日当たり・風通しが良好で、直感的に「気持ちよく暮らせそう」と思ったそうです。

●引っ越しを機に「ものを減らす」ことを決意

ひとり暮らしで間取りもコンパクトになるため、「とにかくものを減らさなくては」と思ったようさんは、ものを大量に手放すことを決意。

まず、「好きかどうか」という基準で引っ越し先に持っていく家具を選別。チェストと薬箪笥、長持という長方形のふたつきの収納箱の3つを残しました。「本当に必要なのか」「代用できるものはないか」と考えると、そのほかの家具は案外なくても困らないと思ったそう。

大好きでたくさんもっていたという食器類も、ひとり暮らしでは使用頻度が低そうな大皿などは手放し、残したのは2割ほど。そんな少数精鋭の食器たちは、食器棚に収まる量をキープしています。

やむを得ずすることになった捨て作業でしたが、「ものを持たない生活が、意外にもストレスを減らしてくれるということは新しい発見でした」と話すようさん。

また、仕事で高齢の方の家を訪問すると、「年齢を重ねるとものを処分するのにも気力が必要」「ものが多い家だと、そのぶん探す手間が増えて大変」という話を聞き、50代のうちから「ものを増やさない生活をしよう」と心がけるようになったといいます。

●自分らしく心地よいシンプルライフを送るために

ものを持たない暮らしに心地よさを感じたようさんですが、もともと片づけも収納も苦手だったそう。そこで思いついたのが、プロの手を借りること。

整理収納アドバイザーの方に依頼して、キッチン用品などを無印良品やニトリのアイテムでジャストサイズの収納ができるようにアドバイスしてもらったのです。

また、ようさんが家をきれいに保つうえでひと役買っているというのが毎日のインスタグラムの更新。「写真を撮るためにこまめに片づけるので、部屋が散らからなくなりました(笑)」と話していました。

自分らしく快適に暮らすために、DIYをした場所も。
色がしっくりこなかったという寝室の引き戸には、はがせるタイプの白い壁紙を。

トイレは、奥の壁にグレーの壁紙、棚には木目調の壁紙を貼ってアレンジ。これらのDIYのテクニックは、ご自身のサロンを開くときに、内装業者の方に教えてもらったことが役立っているといいます。

ひとり暮らしをきっかけに、ものを持たないシンプルな生活をするようになったようさん。

手元に残すと決めたものも、新しく購入するものも、基準にしているのは「自分をご機嫌にしてくれるかどうか」。そうして選ばれた“お気に入り”に囲まれた暮らしを、これからも大切にしていきたいと話していました。