キッチンの近くにつくると便利と思われがちな勝手口。代わりに、洗面所につくることもありです。3年前にハウスメーカーで家を建てた日刊住まいライターは、浴室と脱衣室につながるランドリールームを兼ねた洗面所に勝手口を設けました。結果、泥だらけで子どもが帰って来ても、玄関やリビングを通らず、そのまま浴室へ直行。また、洗濯物の外干しもラクになりました。

勝手口をキッチンではなく洗面所にある間取りに

筆者は妻と2人の子どもの4人暮らし。3年前にハウスメーカーで、2階建ての注文住宅を建てました。

筆者の家には勝手口があり、玄関以外からも家に入ることができます。勝手口はその名前のとおり(昔は台所を「お勝手」と呼んでいた)キッチンにつくる場合が多いですが、筆者は、洗面所に勝手口をつくりました。

この場所に勝手口をつくったことで、メリットに感じていることがたくさんあります。さっそくご紹介しましょう。

 

泥だらけで子どもが帰ってきてもリビングが汚れない

筆者宅の北側(間取り図では上)には洗面所があり、その隣に脱衣室、さらに隣に浴室が続いています。

 

洗面所に勝手口があることのメリットのひとつが、リビングを通らずに浴室に直行できることです。

筆者には2歳になる息子がいますが、外に遊びに行くといろいろなところを走り回り、気づけば泥だらけになっていることも珍しくありません。雨上がりの散歩の際には必ず水たまりに飛び込みます。

そんな状態で帰宅したとき、自分の子どもとはいえ、リビングを通ってほしくはありません。できればそのままお風呂に入れたい。そこで活躍するのが洗面所にある勝手口。勝手口で靴を脱がせ、汚れた服は洗濯カゴへ。そして、そのまま風呂に入れられます。

これから先も、部活などで泥だらけで帰ってくることもあるでしょう。そういう状況でも、この勝手口は活躍しそうです。

勝手口は外の物干しスペースにも直結!

筆者の家の洗面所はランドリールームを兼ねています。勝手口から外へ出たところには、アルミの庇(ひさし)つきの物干しスペースを設置。すぐに洗濯物を干すことができるようにしました。ですからこの場所に勝手口があることで、大きな洗濯物を干すときも助かっています。

敷き布団などの大きな洗濯物をしないといけないとき、ランドリールームだけでは場所がたりないことがあります。そんなときに勝手口からすぐに物干しスペースにアクセスできるのは便利です。

 

勝手口がリビングから離れていると冬場は快適

家づくり中は、LDKと一室空間になったキッチンに勝手口がある家をよく見ました。一方、LDKに勝手口をつくらなかったわが家。おかげで、夏場の湿気を含んだ熱気や冬場の冷気がLDKまで届きません。メリットだと感じています。

とくに冬場、高気密高断熱の家でも、屋外とつながるドアのある玄関は冷えてしまうもの。それは勝手口も同じです。

 

勝手口が洗面所にあることで、たしかに洗面所は若干室温が下がります。しかし、その影響がLDKにまで及ぶことは、ほとんどありません。

また、筆者宅では洗面所と脱衣室が別になっています。洗面所の冷気は脱衣スペースに届かないので、入浴の前後に体が冷えることはありません。

暮らし始めて2年。今でも洗面所に勝手口をつくったことで、たくさんのメリットを感じています。