運転を再開した路線もあります。

豪雨被害の美祢線、山陰線、久大線…運転を再開した路線も

 2023年6月末から九州や中国地方に長く居座った梅雨前線の影響による大雨で、鉄道に大きな被害が発生しています。


流出した美祢線の第六厚狭川橋梁(画像:JR西日本)。

 山口県の山陽側と山陰側を結ぶ美祢線では鉄橋が流出。同じく山口県の山陰本線でも橋梁に傾斜が生じるなど甚大な被害が起こっています。土砂の流入も複数個所で起こっているようです。美祢線は全線で、山陰本線は長門市〜小串間で7月4日から当面のあいだ、バス代行輸送となっています。

 九州では大分県内の久大本線で道床の流出、切取部の崩壊をはじめ20か所の被害がわかっています。豊後森〜由布院間でバス輸送を検討中。運転再開は7月下旬の見込みだそうです。一方、4か所で土砂流入が発生していた平成筑豊鉄道田川線は、全線で4日から運転を再開しています。

 美祢線は2010年にも豪雨災害で鉄橋が流出したほか、久大本線はしばしばこうした災害による不通が起こっていることもあり、SNSでは「(見ていて)辛い」「またか」との声も相次ぎました。

 山口県の村岡嗣政知事は3日、美祢線の被害現場に視察、「これを機に廃止というような議論になるのは到底許されない」とし、1日も早い復旧をJRに強く求めていく考えを示しました。