イタリアで背番号「88」が禁止…今季は2人が着用もナチスを示す隠語、反ユダヤ主義との戦いのため

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イタリアサッカー連盟(FIGC)は27日、反ユダヤ主義との戦いを目的とした取り組みの一環として、イタリア政府と合意。背番号「88」の着用を禁じることとなった。

27日に、イタリアの内務大臣やスポーツ・青少年大臣など政府関係者とFIGCのガブリエレ・グラヴィナ会長が合意しサイン。提出されることとなる。

禁じられる背番号「88」だが、これはナチスのスローガンに由来。「8」はアルファベットの8番目であること。Hを2つ重ねることで、「ハイル・ヒトラー(HEIL HITLER、ヒトラー万歳)」という意味を暗喩しており、ナチス・ドイツの独裁者ヒトラーを礼賛する隠語として使われていた。

マッテオ・ピアンテドーシ内務大臣はこの件についてコメント。これまでもスタジアムで多く見られるものだとし、排除すべきだと主張した。

「これは我が国のスタジアムで未だに頻繁に現れる、耐え難い偏見に対する適切かつ効果的な対応だ」

反ユダヤ主義は、あらゆる人間、あらゆる社会集団、あらゆる少数派を排除し、軽蔑し、差別するあらゆるものとともに強力に戦わなければならない」

「署名された意思表示は、スポーツにおけるあらゆる形態の人種差別と差別の防止と闘いに関する新たな文書を作成する広範な戦略の最初のステップにすぎない」

今年3月にはローマに勝利した際にラツィオサポーターが、背中に「88」と書かれたユニフォームを着ていた他、他の2人のサポーターが別の明らかな反ユダヤ主義的なことを主張。ラツィオは3人のファンに、スタディオ・オリンピコでの試合観戦を永久追放していた。

なお、セリエAではラツィオのクロアチア代表MFトマ・バシッチ、アタランタのクロアチア代表MFマリオ・パシャリッチが今シーズンは「88」を着用していた。