丸佳浩(写真:AP/アフロ)

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首位・阪神を追いかける巨人。2023年6月7日のオリックス戦(京セラドーム)で、16安打10得点と打線が爆発して圧勝した。アダム・ウォーカーが2打席連続アーチを放つなど5安打3打点の大暴れ。オリックスの投手陣に集中打を浴びせた中、心配な選手がいる。

「1番・右翼」でスタメン出場し、6打数無安打に終わった丸佳浩だ。

昨季は主軸として活躍も...

他球団から巨人にFA移籍して活躍する選手は多くない。丸はその中で成功例と言えるだろう。広島からFA移籍1年目の19年から主軸として活躍。昨年はチームで唯一の全143試合出場し、打率.272、27本塁打、65打点をマークした。走者を還すポイントゲッターとしての働きだけでなく、チャンスメーカーとしても貢献度が高い。選球眼に優れ、出塁率.370はチームトップだった。

3年ぶりのV奪回に丸の力は欠かせない。今季は守備の負担を軽減するために中堅から右翼にコンバートされたが、春先に打率1割台から抜け出せず、調子がなかなか上がらない。スタメン落ちも味わい、シーズン中に異例の打撃フォームに着手。5月中旬に打率.262まで上昇して本来の姿を取り戻したかに見えたが、その後に快音が止まる。首脳陣も丸の再生に色々な策を施す。交流戦では5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)から1番で7試合連続スタメン起用されているが、打率.215、5本塁打、12打点と低空飛行が続く。

スポーツ紙デスクは、

「外野陣は秋広優人が打撃好調で、ウォーカー、梶谷隆幸、オコエ瑠偉、松原聖弥とレギュラー争いは熾烈です。丸も決して安泰ではない。爆発力がある選手ですがスランプに入ると、なかなか抜け出せない選手。首脳陣がどこまで我慢できるかもポイントです」

と語る。

「89年世代」で同学年の中田翔、菅野智之と共に意地を見せられるか。(中町顕吾)