「駅周辺の自社資産を活用し」再整備するとしています。つまり…?

沿線の中核都市のまちづくりを本格化

 小田急電鉄は、沿線の中核都市のまちづくりを本格化させます。同社は2023年4月28日(金)、「経営ビジョンの実現にむけた具体的方針および中期経営計画(2023〜2026年度)」を公表しました。


町田駅にも停車する小田急ロマンスカー(画像:写真AC)。

 その中で重点施策のひとつとして、多摩都市モノレールの延伸構想がある町田駅周辺について、自社資産を活用して再整備を推進するとしています。
 
 町田駅の乗降人員は、小田急線では新宿駅に次ぐ第2位。駅周辺まちづくりをめぐっては、2019年3月に町田市と小田急電鉄が協働で検討を進めることを目的とした協定を締結しています。さらに、市は2023年度予算の「中心市街地再開発事業」に3092万円を計上しており、中心市街地の整備計画を2024年度中に策定する予定です。
 
 中心市街地の整備計画の策定にあたっては、町田駅に隣接する街区の更新や、交通ターミナル機能の集約、ペデストリアンデッキなどの交通基盤整備を検討するとしています。今後は駅舎や一体化している小田急百貨店など、小田急グループが保有する資産も含め、再整備に向けた検討が本格化するとみられます。
 
 多摩都市モノレールの延伸事業は、多摩センター駅から山崎団地や桜美林学園などを経由して町田駅までを結ぶ予定です。町田市は、延伸に向けて東京都や多摩モノレールとの調整を進めるほか、沿線まちづくりの検討を多摩市と共同で行っていく方針です。