″限界状態″四日市まるごとスルー「北勢バイパス」進捗は? いよいよ「2024年度開通」区間も
まずは国道477号まで、来年度につながる予定です。
三重県の新たな南北軸を形成
渋滞する国道1号(画像:国土交通省)。
三重県を南北につらぬき、四日市市周辺を西側にバイパスする道路「北勢バイパス」の建設が進んでいます。一部は2024年度開通めどとなっており、完成が近づいています。
名古屋方面から三重県を抜けていく幹線道路は、国道1号と国道23号。国道1号は昔ながらの2車線道路でネットワークとして"論外"であり、海側の国道23号が重交通をほぼ一手に担っている状況。当然、四日市や鈴鹿周辺を中心に混雑が激しくなっています。
そこであらたな高規格の南北軸として整備されているのが「北勢バイパス」です。最終的には「鈴鹿四日市道路」(2020年度事業化)を経て、松阪方面へ「中勢バイパス」までつながる予定となっています。
現在開通済みなのが、伊勢湾岸道・みえ川越ICからみえ朝日ICを経て南下し、国道365号手前の坂部地区までの8.5km区間。そこから南下して国道477号バイパスへ接続するまでの4.1kmが、2024年度開通見込みとなっています。
四日市市街を完全にバイパスするには、そこからさらに南下し、采女町の国道1号まで伸びる必要がありますが、こちらは2023年現在、設計と用地取得の準備段階となっています。
さて、国道477号までの先行開通区間の工事はどこまで進んでいるのでしょうか。来年度開通へのキーポイントととなるのが長さ870mの「坂部トンネル」ですが、掘削進捗は4月末現在で86%に達し、今のところスケジュールに影響はありません。
いよいよ貫通が近づき、トンネルの土被りがたった3.4mしかない場所もあるため、山が崩れないように「パイプルーフ」で掘削上部を防護して掘り進めていきます。バイプルーフの設置作業も大詰めで、ぐるっと取り囲む全24本中、21本が完了しています。
時間のかかる橋梁工事はほぼ大詰めで、だいたいの箇所で橋桁が架かっている状態。あとは盛土などが急ピッチで進められています。